とんかつソース、オロナミンC...... カタールのスーパーで見つけた「日本の味」 現地での意外なニーズとは(2/2 ページ)
W杯の現地観戦で訪問した中東カタールの首都ドーハ市内のスーパーマーケットで、日本食に関する売り場を見つけた。なぜこうした商品を取り扱っているのか。店舗スタッフに聞いた。
日系企業の食品、現地住民にも意外な人気?
だが、日本企業が手掛けた商品は現地住民にも根強い需要があるという。スタッフは「カタールではインフルエンサーを中心に、InstagramやYouTubeで日本の食べ物を紹介するのがちょっとしたブームになっている。学生たちが購入して、休日の昼間に友人らとともに体験し、SNSでその様子を発信している」と明かす。東方の異国の文化を食を通して体験するのがプチブームになっているようだ。
これに加え、「オロナミンC」「ポカリスエット」(ともに大塚製薬、それぞれ1本160円と80円)などの飲料品も扱っていた。店舗スタッフによると、特にポカリスエットは「カタールは暑い。バスケットやサッカーなどスポーツ選手などが練習時などの水分補給用に消化している」とした。
スイスの謎ブランド「SAITAKU」散見 日本と韓国を混同?
店内では日本企業が手掛ける商品以外も販売していた。中でも目立ったのは「SAITAKU」というブランド。同ブランドの寿司用の米や白滝、乾麺のそばなどが陳列されていた。
公式Webサイトの情報によると、スイスに本社がある企業Saitakuが手掛けており、日本が世界一の長寿大国であることに着目。日本語の「採択」(英語で「good selection」の意味)をブランド名にしているという。他にもみりんや米酢、ガリ、寿司キットなどを販売している他、公式Webサイトでは日本食レシピを公開している。
売り場では、韓国企業が手掛ける製品も、同じ棚に陳列されていた。スタッフに「これは韓国の食品」と伝えると、驚いた様子を見せていた。日本人の多くがサウジアラビアとUAE(アラブ首長国連邦)など中東各国の細かな違いを説明できないように、カタールの人が日本と韓国を混同している様子がうかがえた。
このように、日本食がプチブームになっているとはいえ、全てを日系企業の製品でカバーできているわけではなく、海外の企業が日本食に使う製品をカバーしているケースや、韓国グルメと混同している様子が分かった。
カタールで販売する場合は輸入品となるため割高になる可能性があるが、今だからこそ、日本企業が中心となって現地で正しい情報と製品を届ける必要もありそうだ。
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