ディズニー、アトラクションの有料予約に価格変動制──入場者を減らしたままでもやっていけるのか?:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(1/4 ページ)
今回取り上げるのはオリエンタルランド。ディズニーランド/シーの運営を中心に事業を展開している企業です。近年は新型コロナの流行以前に比べて入場者数を抑えた状態が続いている他、ダイナミックプライシングを導入したり、有料の予約サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を開始したりとさまざまな変化がありました。
決算書といえば投資やビジネス視点で見るイメージがあると思いますが、より一次情報に近い経済ニュースでもあります。「決算書で分かる日本経済」ということで、全国旅行支援を含め変化の大きい移動・交通・レジャー関連の業界について4回にわたり取り上げています。
今回取り上げるのはオリエンタルランド。ディズニーランド/シーの運営を中心に事業を展開している企業です。近年は新型コロナの流行以前に比べて入場者数を抑えた状態が続いている他、ダイナミックプライシングを導入したり、有料の予約サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を開始したりとさまざまな変化がありました。
こうした変化は、オリエンタルランドの経営にどのような影響を与えているのでしょうか。まずはここ数年の業績の推移から確認します。
売り上げはコロナ禍前の半分程度に
売上高は2020年3月期に悪化が始まり、21年3月期には1705億円に。コロナ禍前の19年3月期には5256億円あったところから3分の1程度まで減少しました。そして22年3月期も2757億円と、やはりコロナ禍前の水準は遠いままです。
22年3月期には黒字も、回復はまだ遠い
純利益の推移をみても、20年3月期に悪化が始まり、21年3月期は541億円の赤字と大きく業績が悪化しています。22年3月期は80億円の黒字と黒字回復したものの、コロナ禍前の19年3月期が902億円あったところから考えると、回復したとは言い難い状況です。
以上が、22年3月期までの業績です。そこからどう変化があったのか、23年3月期の第2四半期までの業績と比較して見ていきます。
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