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「立ち寄りたくなる」ために何を見せるのか ららぽーとが取り組む“視覚”の効果:データを活用して「入店率」に差(4/4 ページ)
三井不動産は大型商業施設「ららぽーと」で、各店舗への入店率を高めるための取り組みを始めた。マネキンやデジタルサイネージに対する通行者の反応を計測。店頭で何を見せるかによって入店率に差が出ることが分かった。
店舗にとって「役立つ」データ提供へ
越智氏は今後の課題を2点挙げる。一つは、より広い範囲での計測を実施していくことだ。“入店”というポイントだけに絞っても、店に入ろうと思ってもらうための要素はディスプレー以外にもたくさんある。マネキンを配置する場所や什器(じゅうき)の配列方法など、さらに細かく計測ができれば、より精緻なデータを得られる可能性が高くなる。
「具体的な改善アクションに役立てていただけるデータ提供でないと意味がありません。これからも細かい検証を積み重ねて、もっと精度を高めていけたら」(越智氏)
もう一つの課題は、店舗へのデータの渡し方だという。有意なデータであっても、日々忙しい店舗スタッフにとって使いづらいものであってはならない。どの数字を見て、どう改善すれば効果が高まるのか、アクションの指標になる形でデータ提供することが求められる。
岩本氏は「お客さまが視覚的に楽しめること、そしてたまたま入った店で新たな出会いが生まれることがリアル店舗の魅力です。お客さまにとっても、お店にとっても、価値を感じられるような施策を提供していきたいですね」と話す。
ブランドや商品を「魅力的に見せる」ことの重要性は実店舗でもECでも変わらない。ECですでに広く行われているように、実店舗でもデータに基づいて顧客の行動を把握し、魅力向上につなげる取り組みが増えていきそうだ。
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