2015年7月27日以前の記事
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ワークマンの売上高は10年で2.6倍 好調の背景に何があるのか社員の年収を上げた(2/4 ページ)

ワークマンが、この10年で売上高2.6倍の成長を遂げている。好調の背景に、何があるのか。取材したところ、「独自の人材育成術」がキモであることが分かってきた。

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社員のモチベーションの源泉

 21年には、全社員を対象としたデータサイエンスの社内資格認定制度を開始。最上位のデータ分析エンジニアは、Pythonやディープラーニングの知識を有し、事業に応用できるレベルに到達していることになる。22年11月末現在、分析チームは35人、データサイエンティストは14人、データ分析エンジニアは3人。社内資格認定者は全社員350人中52人にまで増えている。


最上位のデータ分析エンジニアまでコンプリートすれば報奨金は42万円になる。みんなで盛り上げて、切磋琢磨しながら全体のリテラシーを高めているという

 また、22年8月には、AWSが提供するBIツール「Amazon QuickSight」を導入し、データを戦略的に活用している一部の社員に開放。順次社内利用者を増やしていく予定だ。

 ワークマンはなぜ、10年かけてここまでのことを成し遂げられたのか。社員のモチベーションの源泉は何か。ワークマン 営業企画部 兼 広報部 林知幸さんに尋ねた。


以前のワークマン本社を見つめる林さん。あのころは1フロアごとに部門が分かれていて、そんなにフラットではなかった。現在のオフィスは広いフロアに役員はじめほとんどの社員が集まっている

 ワークマンの経営陣は「社員の平均年収を5年で100万円以上アップする」と約束し、やってのけている。林さんによれば、「実際には100万円以上あがっていると思います」とのこと。

 年収を上げようと思ったきっかけについて、土屋さんは以前こう語っていた。

 「ワークマンは創業以来40年間、一つのことをやり続けている会社です。上場企業でありながら子会社なし、セグメント会計1つという超集中型の会社なんです。一つの成功した事業を引き継いで発展させる力は抜群。日本一かもしれない。ここまで一つのことを追求できる力は私にはありません。飽き性ですぐに他のことをやりたくなってしまうんです。ですから、とても感激して平均給料を上げようと思ったんです」

 改革の初期段階は、トップの本気度がカギということだ。

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