トヨタは日本を諦めつつある 豊田章男社長のメッセージ:池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/5 ページ)
日本の自動車業界は今後どうなるのか。タイトヨタの設立60周年記念式典、およびトヨタとCPグループとの提携に関する発表から、未来を展望する。
「2023年の自動車業界展望」というテーマなのだが、あんまりフラットな話をしてもつまらない。そこでもぎたてとれたてのホットな話を書いて、未来展望としたい。
実は筆者は、12月の13日から20日までタイに出張していた。全部トヨタの取材である。要素を抜き出せば、まずはタイトヨタの60周年式典、それと合わせて発表されたトヨタとCP(チャロン・ポカパン)グループとの提携である。
次いで、トヨタの利益の3分の1を叩き出しているIMV(Innovative International Multi-purpose Vehicle:国際分業生産システムで製造する多目的商用車)の追加車種および新型車の発表。さらにそのIMVを生産するチャチェンサオ県のバンポー工場の見学とサラブリ県のディーラー見学。翌日からはブリーラム県のチャーン・インターナショナル・サーキットで開催された25時間耐久レース、つまりはトヨタのカーボンニュートラルレース活動の取材である。
初日はそもそもバンコクのホテルに入ったのが午前1時。以後も、まあ早くて午後10時。遅いと午前3時。翌朝はホテルロビーに7時や7時半集合出発という具合。幸か不幸かそこからバスに揺られる時間が長いので、バスの中で睡眠が補える。一番長い日は8時間バス移動である。
タイ国内でバスでの移動距離が積算で1550キロあったと言えば分かってもらえるだろうか。要するに、めちゃめちゃキツイ旅だった。ついでに言えば羽田に着いたその足で富士スピードウェイに赴いて、新型プリウスの試乗である。われながらよく乗り切ったものである。
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