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「タイパ」「コスパ」を考えるのはいいが、問題はその後:自分だけのことではない(3/4 ページ)
最近、タイパという言葉をよく耳にするようになりました。 お金と時間という、私たちに最も身近な存在であり、最大の資産であり、日々の行動に直結する話です。年末年始や年度の変わりは、自分の考える「コスパ」「タイパ」について整理してみるのもいい機会です。
タイパは自分だけのことではない
「成果を出す」の観点から言えば、よく、「自分の時給はいくらか」という話題になることがあります。たとえば税込み年収480万円とすれば、単純に月40万円、月の労働時間が190時間(1日9時間、21日換算)だとすれば、時給約2100円ということになります。(実際には保険や経費を入れれば、もっと高くなりますが)つまり、平均で時間あたりの価値を2100円分以上出さない限り、会社にとっては人件費分のパフォーマンスも出ていないことになります。
タイパを考える場合、「消費する側(金を使う・モノやサービスを購入する)」なのか「労働力を提供する側(金を稼ぐ・金をもらう)」なのかで観点が大きく変わります。
金を使う場合は、自分の時間をできる限り短くしてくれるモノやサービスを探すということになりますが、問題は金を稼ぐ場合です。完全に給料と直結する、つまり仕事の話です。
もうひとつ、自分のアウトプットのタイパが良くなると、周囲の人たちのタイパを改善することになります。
普通なら1時間かかるミーティングを30分で終えることができれば、参加者のタイパを倍上げたことになりますし、1日早い完成物は、その分のタイパに貢献していることになります。
自分のお金、自分の時間の観点だけでなく、相手のコスパ、タイパを考えることで、お互いのメリットが生まれます。
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