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「タイパ」「コスパ」を考えるのはいいが、問題はその後:自分だけのことではない(2/4 ページ)
最近、タイパという言葉をよく耳にするようになりました。 お金と時間という、私たちに最も身近な存在であり、最大の資産であり、日々の行動に直結する話です。年末年始や年度の変わりは、自分の考える「コスパ」「タイパ」について整理してみるのもいい機会です。
コスパとタイパは捉え方の違い
コスパとタイパの違いは、捉え方の違いでもあります。例えば、2000円の本を読んでつまらなければ、「2000円の価値がない」と思うのでコスト・パフォーマンスが悪いということであり、また、「内容が乏しく、読んだ3時間が無駄だった」と感じれば、タイム・パフォーマンスが悪いということになります。
コスパとタイパは、相対する考えのようにも見えますが、モノの価値と自分の時間の価値を相対的に判断するという意味では、同じような考え方であり、どちらを重視するのかという判断基準の問題です。
コスパを追求しすぎれば、タイパは悪くなる傾向があり、タイパを追求するあまり、モノの価値を見誤ることもあるでしょう。コストにしろ、時間にしろ、要は取り組むことに価値があるかどうかということです。
これまでも、よくビジネスの領域で、「ミーティングは30分以内に終わらせる」「移動はタクシーを使う」など、「時間をお金で買う」ことの重要性が問われてきました。自分の限られた時間を大切に使えということなのでしょう。
ビジネスで「タイム・パフォーマンス」が高いというのは、短い時間で高い成果を出している、あるいは成果を得られるということになります。
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