2015年7月27日以前の記事
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きっかけは父の強烈な一言 パナ社員が開発した新型「調理家電」は介護食をどう変えるのか食べることをあきらめない(5/5 ページ)

病気や障がいなどにより、噛む力や飲み込む力が低下してしまった人と、その介護をする家族の願いをかなえようと開発された調理家電がある。パナソニック発のスタートアップ企業であるギフモ(京都市)が手掛ける「デリソフター」だ。

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デリソフターが取り戻した「食べる」喜び

 2人のもとには、デリソフターで食べる喜びを取り戻した人やその家族から、感謝の声がひっきりなしに届いている。「デリソフターを使うようになって、『見た目も味も同じ料理をテーブルに並べ、家族全員で食卓を囲めるようになった』との声を多くいただいています」(小川さん)

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デリソフターが取り戻した「食べる」喜び(同社提供)

 「嚥下障害は高齢者だけでなく、病気や事故で誰でもなる可能性があります。いざそうなった時、食べることをあきらめてほしくありません」(小川さん)

 「障害がある人もない人も、介護が必要な人も介護をする人も、みんなが好きなものを食べられる“食のバリアフリー化”が進むようにしたいです」(水野さん)

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最後に食べたい物で人気のうなぎもデリソフターが使える(同社提供)

 2人がビジネスコンテストに応募した時、デリソフターのもとになったアイデア以外にも、「飲む」「身体ケア」などの介護全体に関わるアイデアが10テーマあったという。今後はそのアイデアを形にすることで商品群を拡充し、デリソフターを筆頭とした「ケア家電」という新しい家電分野の確立を目指している。

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