インタビュー
「駅ナカ無人コンビニ」から3年 仕掛け人が語る“野望”と10年後の小売ビジネス:TTG阿久津社長に聞く【前編】(1/3 ページ)
小売業を取り巻く課題はここ数十年で多様化し、ビジネスモデルの変革や生産性の向上が急務となっている。そんな中、IT技術を活用した無人決済システムを通じて小売業の課題解決を目指す企業がある。それが「TOUCH TO GO」だ。同社の阿久津智紀社長にTTGが目指す新たな小売業の姿を聞いた。
原材料費の高騰や慢性的な人員不足、Amazonや楽天といったネット通販の台頭など、小売業を取り巻く課題はここ数十年で多様化し、ビジネスモデルの変革や生産性の向上が急務となっている。そんな中、IT技術を活用した無人決済システムを通じて小売業の課題解決を目指す企業がある。それがTOUCH TO GO(TTG、東京都港区)だ。TTGが目指す新たな小売業の姿とは――同社の阿久津智紀社長に話を聞いた。
2020年3月、開業間もないJR山手線の高輪ゲートウェイ駅構内に誕生した無人決済店舗「TOUCH TO GO」。ウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗で、入店者が手にした商品をカメラなどでリアルタイムに認識し、決済エリアにあるタッチパネルに商品と購入金額を表示する。お客は表示された内容を確認して支払いをするだけといった利便性が話題を呼んだ。
この無人決済店舗を仕掛けたのがTTGだ。なぜ無人決済店舗の出店に踏み切ったのか。この背景には阿久津氏自身の経験があった。
コンビニを運営して感じた「課題」
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