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データ活用はなぜ進まないのか 見落としがちな「落とし穴」:「データドリブンセールス」を考える(3/3 ページ)
データドリブンセールスを進めるうえで、どのような課題を抱えている企業が多いのでしょうか。関係者と話をしていると「使ってもらえない」「売り上げが伸びない」といった声が目立ちますが、そうした問題の背景には、ある「共通項」が見えてきました。それは……。
まとめ
ここまで、データ活用を進める上で、見落としがちな「落とし穴」についてお話ししてきました。
ポイントは
- 部門ごとの分業により見落とされがちな「顧客提供価値」は、データ活用の「落とし穴」である
- 部門間連携による提供価値の創出のための第一歩は「顧客理解」と「可視化をする」こと
- 顧客提供価値に繋がるデータ利活用施策の策定のためには、顧客に向いた部門ごと、および部門間連携のアクションの決定と数値化が必要
です。
部門連携を前提とした全体的な取り組みにしないと、データドリブンセールスは機能せず、顧客価値も生まれません。
次回は部門連携について、具体的な手法、業務フローの可視化などについてご紹介します。
著者プロフィール:友部 仁傑
株式会社モンスターラボ ビジネスデザイングループマネージャー
2007年より定性調査に強みを持つデザインコンサルティング会社のコンサルタント/プロデューサーとして大小さまざまなプロジェクトの立ち上げ・運営支援に従事。
B2Bを中心に多種多様な業界・クライアントと各種調査の実行から企画の立ち上げ、運営までを支援。
15年よりモンスターラボ 大阪拠点責任者として入社。モンスターラボのデジタル領域の開発力をベースにビジネス・UXデザインを起点とした新事業・サービスの戦略策定支援や企画立案、仮説検証設計の他、クライアントの既存ビジネスのグローバル展開支援などさまざまなタイプのDXプロジェクトに参画の上、伴走支援してきている。
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