コラム
パナの「壁掛けテレビ」がじわじわ売れている “置き方”を変えたらどうなった?:水曜日に「へえ」な話(1/4 ページ)
パナソニックの壁掛けテレビがじわじわ売れている。商品名は「ウォールフィットテレビ」。なぜ人気を集めているのか、担当者に話を聞いたところ……。
パナソニックの壁掛けテレビがじわじわ売れている。2022年11月、壁掛けの有機ELテレビ「ウォールフィットテレビ(LW1シリーズ)」を発売したところ、消費者の認知が少しずつ広がっていて、当初と比べて直近は3倍ペースで売れているという。
ウォールフィットテレビの特徴は2つあって、1つはディスプレーとテレビチューナーを分けたこと。従来のテレビはアンテナ端子の近くにテレビを設置するのが、いわば“常識”であった。家の壁のどこにアンテナ端子があるのか→テレビの位置が決まる→テレビの正面にソファーを設置する→ソファーの前にテーブルを置くといった具合に、部屋のレイアウトがだいたい決まってくる。
「まあ、そうでしょね。ウチの家もそうだし、仕方がないよ」と感じられたかもしれないが、このことに困っている人は、案外多い。引っ越しや部屋の模様替えのときに、家具や家電を希望通りの場所に置けなかった経験がありますかという質問に対し、57.6%が「置けなかったことがある」と回答。また、配置する際に、場所が固定されやすいと思う家具・家電は何かと聞いたところ「テレビ」(83.0%)を挙げた人が圧倒的に多かったのだ。
(※)パナソニックは引っ越しや部屋の模様替えを経験または検討したことがある20〜60代の男女500人に調査を実施した。期間22年9月12〜13日。
こうした不満を解決するためにウォールフィットテレビは、テレビチューナーはアンテナ端子の近くに置き、そこからテレビ番組を伝送することで、ディスプレーを自由に設置できるようにしたのだ。
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