お客さまが“イライラ”してからでは遅い 海外で注目の「プロアクティブエンゲージメント」:3つのステップを紹介(1/4 ページ)
海外で注目されている「プロアクティブエンゲージメント」をご存じだろうか。簡単に言えば「企業がお客のニーズを予測して、問題が発生する前に対応すること」。実現するためには、3つのステップが必要で……。
海外で注目されている「プロアクティブエンゲージメント」
プロアクティブエンゲージメントとは、一言でいうと「企業がお客さまのニーズを予測し、問題が発生する前に利便性の高い顧客体験を進んで提供する戦略」のことをいいます。従来のカスタマーサポートは、問題が発生してから対応することが前提となるため、その時点で企業やブランドに対して苛立ちが発生している可能性が高くなります。
お客さまのニーズを先読みしプロアクティブ(積極的に)に対応することで、顧客ロイヤリティを向上させ、リピーターを増やし、企業の評判を向上させることができます。
今、この「プロアクティブエンゲージメント」が海外で注目を浴びています。その一番の理由は、先述したとおり「企業の収益に貢献すること」が分かってきているからです。
ガートナー社の調査によると、「プロアクティブなカスタマーサービスを行うことで、ネットプロモータースコア、顧客満足度スコア、顧客努力スコア、価値向上スコアが満点で上昇することが分かっています」と発表されています。(参照リンク)
また本調査で「受動的なカスタマー対応は解決までに顧客へ負荷を与えている」「2025年までにプロアクティブなカスタマー・エンゲージメントが、従来サポートの顧客エンゲージメントのインタラクションを上回る」といった内容も含まれており、企業の競争力を高めるために、いかに先回りしたカスタマーサポートが重要かが記されています。つまり企業が競争力を維持していくには、プロアクティブエンゲージメントは必要不可欠な要素となりつつあるのです。
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