「オートミール」市場急拡大 これまでの健康食品ブームと何が違うのか?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/8 ページ)
オートミールが大流行しており、市場規模も急拡大中だ。さまざまなプレーヤーが参入し、食べやすい提案がされている。
健康意識の高い女性が多い
米国ケロッグ社の日本法人、日本ケロッグでは21年4月、「ケロッグオートミール」を発売した。発酵性食物繊維のベータグルカン入りだ。白米と比べて糖質60%オフ(本品1食分30グラムと白米ご飯1杯分150グラムを比較した場合)、食物繊維6倍(同)をうたっている。
ケロッグはいうまでもなく、古くはコーンフレークの世界的な大成功以来、シリアル界をリードしてきたトップ企業だ。療養所から発祥しており、そこに集まる人々のために健康に良い商品を開発した。
ケロッグオートミールは毎日の主食にしてもらうことを主眼に開発。無添加にこだわり、牛乳をかけて食べることはもちろん、温めることで香ばしさがアップし、高品質の燕麦のおいしさが引き立つとしている。
おかゆ、雑炊、リゾットなどさまざまなアレンジが可能。ケロッグ公式Webサイトで、レシピが公開されていて料理の参考になる。
その後、22年3月下旬には、「ケロッグ プロテイン オートミール」を発売。従来のケロッグオートミールにタンパク質を加えており、白米と比べて50%増のタンパク質が売りだ。
さらに、同年9月15日には「粒感しっかり オートミールごはん」を発売。玄米、白米、雑穀米に続く第4のご飯を目指した。2種類のロールドオーツを配合して、お米の食感の再現にチャレンジしている。
「購入者は健康意識の高い女性が多い」(同社広報)とのこと。クッキーにするだけでなく、カレーをかけたり、リゾットにしたりしている。SNSに投稿されたレシピを見ていろいろ試しているようだ。
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