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まるで「噴水」 タイガーが挑戦的なコーヒーメーカーを開発した理由:家電トレンド解説(1/4 ページ)
6万6000円のコーヒーメーカー「Siphonysta(サイフォニスタ)」を投入したタイガー魔法瓶。まるで噴水のようにコーヒーが吹き上がり、見た目にもこだわる。なぜ、高級コーヒーメーカーの市場に挑戦したのか。
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6万6000円のコーヒーメーカー「Siphonysta(サイフォニスタ)」を投入し、高級コーヒーメーカーの市場に挑戦するタイガー魔法瓶。ドリップ式やエスプレッソ式の商品が多い中、珍しい「サイフォン式」を導入。まるで噴水のようにコーヒーが噴き上がり、見た目にもこだわる。なぜ、タイガー魔法瓶は高級コーヒーメーカーの市場に挑戦したのか。商品企画を担当した和泉修壮氏(同社ソリューショングループ 商品企画第1チーム)に聞いた。
コロナ禍で訪れたコーヒーの「フォースウエーブ」の兆し
タイガー魔法瓶は今までもコーヒーメーカーを手掛けてきたが、販売価格5000〜1万円前後の普及価格帯の製品が中心だった。Siphonysta開発の背景には、高品質な豆から淹(い)れるスペシャルティコーヒーのブームがある。
「コロナ禍で外出が制限される中、自宅でコーヒーを淹れる人たちが増えてきました。家でこだわりをもって飲むコーヒーを、私たちはフォースウエーブ(第4の波)と捉え、そんなこだわりのシーンの1杯に当てた商品を作ったら面白いと考えました」(和泉氏)
ちなみに、コーヒーのファーストウエーブは、大量にコーヒーが消費されはじめた時代、セカンドウエーブはシアトル系コーヒーショップが流行した深煎りコーヒーの時代、サードウエーブはトレーサビリティを重視した豆選びと、豆本来の味わいを引き立てる浅煎りのムーブメントを指す。フォースウエーブは同社独自の用語だ。
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