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グーグル出身「営業のプロ」が解説 外資企業が安易に値引きをしない理由:「日本式営業」からの脱却(1/3 ページ)
デル、マイクロソフト、グーグルといったグローバル企業を渡り歩いてきた「営業・マーケティングのプロ」が、日米の営業組織の違いを解説。今回はリスクマネジメントの違いにフォーカスする。
「日本式営業」からの脱却
外資企業にて営業・マーケティング組織のマネジャー経験が長い水嶋玲以仁氏が、日米の文化や組織の違いを解説。オールドスタイルの「日本式営業」から脱却し、生産性を高めるヒントをお届けしていきます。
前回は日本式営業と米国式営業におけるプレゼンテーションの違いを紹介しました。今回は、生産性が高いと評価される米国式営業のリスクマネジメントやトラブル対応に焦点を当てていきます。
一般にリスクマネジメントとは、ビジネスにおいて目的に対する不確実な要素を管理する方法や体制を指す言葉です。ビジネスには必ず不確実な要素があるので、リスクを事前に予測・回避・低減し、何か起こったときには対処する必要があります。
一見、リスクマネジメントは営業とは関わりのないジャンルに感じるかもしれません。しかし、営業は顧客と直接の取引を行う存在として企業の利益を左右するため、さまざまなリスクを認識した上で行動する必要があります。例えば、新規顧客との取引を開始するに当たっての与信評価に始まり、契約およびトラブル対応など、リスクマネジメントすべき箇所は多岐にわたります。
そこで、日本式営業と米国式営業において契約内容やリスク責任の所在決定、トラブル対応などに現れる対応の違いを紹介したいと思います。
日米の営業における「契約」の違い
日本式営業と米国式営業における契約の違いを主な項目別に述べると、次のようになります。
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