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何を学べばいいか分からない 社員3万人に「気付かせる」日立の大規模リスキリング:タイパも意識(1/4 ページ)
リスキリングの注目が高まる中、いったい何を学ぶべきなのか、分からない社員も少なくないはず。ジョブ型を導入する日立は、社員3万人を対象に、大規模なリスキリングに取り組んでいる。社員に「気付かせる」仕組みとは?
「学び直し」「スキルの再取得」を意味するリスキリング(reskilling)。2022年10月に岸田政権が「リスキリングの支援に5年で1兆円を投じる」と表明したこともあって、昨今さらに注目が高まっている。リスキリングに取り組む企業の多くが、社内で研修を実施したり、外部のプログラムを導入したり、さまざまな「学びの場」を提供している一方、「学びの内容」は社員の自由としている印象もある。
しかし、いったい何を学ぶべきなのか、分からない社員も少なくないはずだ。ましてや日々の業務で忙しい中、自分から進んで学びに取り組むのだろうか……?
「自立型の人材は、残念ながら自律的には育ちません。だからこそ、『自分がこうなりたい』『こんなスキルを身につけたい』というモチベーションを醸成することを重視しています」
このように口をそろえるのは、日立製作所の松田欣浩担当本部長(日立アカデミー ビジネスパートナリング本部)と、小澤由加理さん(人財統括本部グローバル人財開発部)だ。日立といえば、年間4億円を投じて社員3万人を対象に、大規模なリスキリングに取り組んでいる企業だ。どんな取り組みをしているのか。
日立が重視するリスキリングの「3ステップ」
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