「何頭いるの？」「鹿まみれ」 近鉄の「ならしかトレイン」が話題、導入の狙いは？：SNSで話題（1/2 ページ）

「何頭いるの？」「鹿まみれ」――近鉄が運行するラッピング列車が話題。内装、外装、つり革などいたるところに鹿があしらわれている。導入の狙いは？

[ITmedia]

　「何頭いるの？」「鹿まみれ」――近畿日本鉄道が運行するラッピング列車「ならしかトレイン」がSNSを中心に話題を集めている。内装、外装、つり革などいたるところに鹿があしらわれており、かなり力の入った施策のように見えるが、どういった狙いで導入したのだろうか？

近鉄の「ならしかトレイン」が話題（提供：近畿日本鉄道、以下同）

車両全てを鹿に

　同社は2022年12月5日、近鉄奈良駅から神戸三宮駅間などで、奈良の風景と鹿などをデザインしたラッピング列車「ならしかトレイン」の運行を開始。イラストレーターのげみ氏がオリジナルで描き下ろしたイラストを、車体外装に全面ラッピングしている。車内にもげみ氏のイラストや鹿の背中をイメージしたシートなどの装飾を施し、「乗っていて楽しい車両」に仕立てた。

車内も鹿だらけ

げみ氏のイラストをあしらった外装

　特に目を引くのが、かわいらしい鹿の形のつり革だ。鹿がつり革をくわえているような形状で、筆者はここまでユニークなつり革はあまり見たことがない。

　「『車両全てを鹿にする』という思いでスタートしましたので、当然つり革にも鹿デザインを取り込むつもりでした。最初は色を鹿カラーにしたり、ただ人形をくっつけたりする程度のアイデアでしたが、持ち手の丸い形に注目して『これ（持ち手）を鹿せんべいに見立てて、せんべいを食べてる鹿みたいな表現はできないか？』というアイデアが浮かび、デザイン担当者と試行錯誤を重ねて今の形になりました」（近鉄担当者）

ずらりと並ぶ鹿のつり革

「鹿せんべいを食べている鹿」をイメージ

　好評を受け、23年4月3日には1便増便した。また、「ならしかトレインつり革キーホルダー」も発売している。

「ならしかトレインつり革キーホルダー」（プレスリリース）