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「吉野家」廃棄玉ねぎ、パンに変身 “かくれフードロス”とどう向き合う?:年間2000万トン(3/5 ページ)
吉野家で発生する牛丼用玉ねぎの端材がパンに変身? フードテックベンチャーのASTRA FOOD PLANは、粉末加工技術によって「かくれフードロス」削減を目指している。仕組みは?
Win-Winな仕組み作り
今回の取り組みでは、ASTRA FOOD PLANが吉野家から廃棄になる玉ねぎを買い取り、玉ねぎパウダーにしてポンパドウルに販売している。吉野家が直接ポンパドウルと取引をするのは、社内調整などが煩雑になることが予想され、なかなか難しい。「当社が全窓口を担うことでリスクが分散できたことが成功の大きな要因だ」と加納代表は分析する。
「吉野家様には、かくれフードロスを削減したいというニーズがあって、ポンパドウル様にはおいしい野菜パンを作りたい、SDGsに訴求できる商品を作りたいというニーズがありました。当社が2社をつなぐことで、吉野家様は産廃コストを削減でき、ポンパドウル様は売り上げが向上する――Win-Winな関係を築くことができました」(加納代表)
「かくれフードロスの問題は、一社ではなかなか解決できません。さまざまな会社を巻き込んでいくプランが重要になります。かくれフードロスが出ている工場に機械を導入し、当社がパウダーを買い取って、メーカーなどに販売するという循環の仕組みこそ、SDGsには必要なのではないでしょうか?」(加納代表)
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