キャンセル待ちが2500組! 都心の家族に「保育園留学」が人気のワケ:全国9カ所で展開(4/5 ページ)
1〜3週間の間、子どもを移住先の保育園に通わせることができる「保育園留学」が好調だ。約9割の利用者が都心に住む家族で、自然環境や保育園の雰囲気が気に入ってリピートする人も多いという。同事業を展開するキッチハイク社にビジネスモデルや反響を聞いた。
「育休中」の利用や「ワンオペ」滞在も
宿泊先はリモートワークがしやすい配慮がされており、地域によってはコワーキングスペースとの連携も。子どもを保育園に預けている間、保護者は自宅やコワーキングスペースでリモートワークができる。
とはいえ、1年以上運営を続けるなかで、異なる利用ニーズも見えてきているという。例えば、父母のどちらかが育児休暇を取得して保育園留学を利用するケース。その場合、上の子どもを保育園に預け、自宅で乳幼児の面倒を見ることになる。
「これは僕の仮説ではあるのですが、2人目のお子さんが生まれた際、上の子と向き合う時間を十分に取りづらい課題があるのかなあと。そんなときに上の子をありのまま受け入れてくれるような環境を求めて、保育園留学が選ばれているのではと考えています」
父母のいずれか1人と子どもだけで利用するケースもある。例えば、父親は仕事で都心部を離れられないので、母親がワンオペで世話をしながら保育園に通わせるなどだ。
現在は1週間の利用がもっとも多く、特定の地域の環境が気に入ってリピートする家族も出てきているという。反響の理由を福田氏は、こう分析する。
「子どもが”主役”というところに振り切っているのが、反響の理由ではないかと。利用家族には、子どもにより良い環境を用意したいという強烈なモチベーションがあります。保護者のワーケーションに子どもが帯同するようなカタチではなく、圧倒的に子どもの優先度が高いんです」
加えて、親子が快適に過ごせる宿泊先や自然環境でのアクティビティ参加など、さまざまな要素がパッケージとして提供される点も歓迎されている。価格帯は決して安くはないが、小さな子ども連れで快適に過ごせる宿を探すだけでも苦労することを踏まえれば、満足度の高いプログラム内容なのかもしれない。
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