「マックのコメダ化、コメダのマック化」近づく両雄、ガチンコ対決を制するのは?:スピン経済の歩き方(3/7 ページ)
マクドナルドの「コメダ珈琲化」が加速している。いや、コメダ珈琲も「マクドナルド化」が加速している。どういう意味かというと……。
「マック迎撃体勢」に入った
そんなコメダが主戦場としているロードサイドに、マックが続々と「居心地の良いカフェ体験」を打ち出した店舗を増やしている。そして、そんなところにダメ押しのように、人手が期待できるゴールデンウイークに「喫茶マック」を投入してきた。完全にケンカを売っているようにしか見えないではないか。
しかも、そのように感じるのは、もう一つ大きな理由がある。コメダ側もマックのそのような動きに対抗して、完全に「マック迎撃体勢」に入っているということだ。
分かりやすい例が、3月8日に期間限定で発売された「弥生バーガー」だ。これはコメダ名物の大きなハンバーガーに、とろり食感が味わえるエッグオムレツが入っていることで、ネットやSNSでは「コメダのてりたま」なんて言われている。
「てりたま」とはご存じのように、1996年からマックで毎年発売されている春の風物詩的な商品で、今年も3月8日に、定番の「てりたま」「チーズてりたま」に加えて、新たに「瀬戸内レモンタルタルベーコンてりたま」が発売された。
「えっ、同じ日に?」と驚く方も多いだろう。そう、完全にパク……ではなく、マックの「てりたま」にインスパイアされた類似商品をぶつけてきているのだ。これが単なる「偶然」ではないのは、それぞれの商品のキャッチコピーを見れば明白だ。本家マックの「てりたま」は桜が満開のイメージに「めっちゃ、春じゃん」というコピーが掲げられている。
では、コメダはどうかというと、満開の桜の下で女子高生たちがハンバーガーを食べているイラストの上にこんな「メッセージ」がある。
「春だね 照れるね はじめまして。私、弥生です」
まるで「てりたま」のコピーに対する「アンサー」のような形で、外食の絶対王者に対して、チャレンジャーとして「宣戦布告」しているようにも見えるのだ。
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