「マックのコメダ化、コメダのマック化」近づく両雄、ガチンコ対決を制するのは?:スピン経済の歩き方(2/7 ページ)
マクドナルドの「コメダ珈琲化」が加速している。いや、コメダ珈琲も「マクドナルド化」が加速している。どういう意味かというと……。
コメダを完全にロックオン
さらに分かりやすいのが、「McCafe by Barista(マックカフェ バイ バリスタ)」の展開である。
ご存じの方も多いだろうが、これは「選び抜かれた専任のBarista(バリスタ)がつくる本格的で高品質のドリンクとフードをお手頃な価格で楽しみながら、居心地の良いカフェ体験」ができるマック店舗に併設される店で、マックとは別メニューで価格帯もやや高めの設定だ。
本格的なカフェラテMが「290円〜」で、カフェモカMも「340円〜」。他にもグリーンスムージ(400円〜)やマカロン(190円〜)、マシュマロクリームタルト(450円〜)など商品ラインアップも豊富で、マックよりも高めだが、スタバやコメダに比べると格安だ。
これを見る限り、完全にスタバやコメダの客を取りにいっているのは明らかだ。その中でも、コメダを完全にロックオンしていると個人的には考えている。
現在、マックカフェ バイ バリスタ併設店舗をWebサイトで検索をすると217店舗がヒットするのだが、人口密集地帯である都市部には少ない。例えば、東京都市部は、六本木ヒルズと恵比寿駅にしかないのだ。
では、どのような店舗が多いのかというと、郊外の幹線道路脇など、いわゆる「ロードサイド型店舗」である。そう聞くと、ピンとくる人も多いだろう。この形態こそが、コメダの好調を牽引してきたエンジンでもあるのだ。実際、コメダホールディングスの「フランチャイズオーナー募集」のページにも「ロードサイドタイプ」はこう紹介されている。
「規模が大きく、事業性が最も高いコメダ珈琲店主流の店舗形態です」
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