AIが変える、営業の業務 顧客リスト作成やスコアリングが不要に?:営業とAIの賢い付き合い方(1/3 ページ)
AIの進化に伴い、営業の仕事はどう変わっていくのでしょうか? 本記事では「データ分析と戦略策定」において、AIがどんな仕事を代替してくれるのか、具体的に解説していきます。
営業とAIの賢い付き合い方
AIの進化に伴い、人々の仕事はどのように変わっていくのでしょうか。既存の仕事の多くを代替していく可能性を秘めており、営業業務においても例外ではありません。賢くAIを活用し、効率的に成果を上げる営業になるためにはどうすればいいか、考え方や具体的な方法を解説していきます。
AIが世間をにぎわせていますね。筆者も最近ChatGPTを使うようになり、既存の仕事のあり方を大きく変えてしまうポテンシャルを感じています。営業も例外ではなく、むしろ置き換えられる領域は多い部類の職種かもしれません。
そこで本シリーズでは、「AIは営業の仕事をどう変えるか?」というテーマを考えてみたいと思います。AIの影響を受ける営業の業務領域は、大きく以下の3つに整理できるかと思います。
- データ分析と戦略策定
- 営業実行プロセス
- 営業活動の質の向上
本記事では「データ分析と戦略策定」について、AIが代替できる業務を解説していきます。
ご存じの通り、営業やマーケティングにおける戦略策定は非常に重要なプロセスです。どんなに優れた商品と優れた営業がいても、ターゲット市場や顧客の選定を間違ってしまうといった戦略上のミスがあると、事業成果を上げることは困難になります。
また、戦略策定は適切なファクトに基づく必要があり、そのためにはデータを正しく収集し、分析することが求められます。しかしこれまでは、データ収集や分析がスキルやリソース面の問題で十分に実施できず、「勘と経験」に頼った戦略策定になっていたケースも少なくないのではないでしょうか。
この状況の打開に、AIが役立ちます。データの収集・分析はAIの得意領域の一つです。営業領域においても、顧客データや市場データをAIに取り込み分析させることで、セグメンテーションやターゲティングなどの戦略策定プロセスの多くを省力化していくことが予想されます。
具体的には4つの領域において、AIが自動化・効率化を進めていくと考えています。
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