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なぜ「採用」がうまくいかないのか 求職者の「知りたい」に応えていない:採用が上手な企業の秘密(3/4 ページ)
若手の人材不足に悩まされている企業は多い。条件を良くしても、なぜ「採用」がうまくいかないのか。課題を探っていくと……。
社員の雰囲気を知りたい求職者
上記のアンケート結果に加え、企業選びを行う際、就職活動生が重要視していることとして、「社員の雰囲気」という回答が72.4%を占めた。
求職者が最も知りたいとしている「社員の雰囲気」は、これまでの採用手法であった求人媒体では掲載可能な情報が限られており、採用向けのWebサイトでは、オフィシャルな情報のみで社員の雰囲気までは伝わりにくかった。
一方、採用向けのSNSは写真や動画など大量の情報を求職者に届けることが可能だ。社員の雰囲気を動画や画像で伝えることは、入社意欲をわかせるだけでなく、入社後のミスマッチを防止する役割もある。
弊社が大切にしていることは、入社後にギャップが生まれないようSNSを活用していくことだ。会社の雰囲気や社員の人間性の部分を入社前から求職者にしっかり伝えることで、入社後の「ギャップ」を埋めることにつながり、早期離職を防ぐことができると考えている。
実際にSNSを活用したことで、弊社では新卒採用の応募者数は6倍、中途採用はなんと20倍も増加する効果をもたらした。SNSから弊社を知り採用できた人数を見ると、新卒は7人中4人。中途では約90%以上にもなる。採用が難しい建設、派遣の業界において弊社が運用を担当しているA社では1カ月目で1人。B社でも3カ月で3人の採用ができており、新しい時代の採用手法だと実感できる。
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