「アンナミラーズ」姿を消して1年、人気のパイはどうなったのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
米国発のレストラン「アンナミラーズ」が姿を消して、1年がたとうとしている。高輪店が閉店してから、運営会社はどんな手を打っているのだろうか。オンライン上で粛々と販売していて……。
米国生まれのレストラン「アンナミラーズ」が姿を消してから、1年がたとうとしている。2022年6月、国内で最後の店舗だった「高輪店が8月末に閉店する」と発表したところ、たくさんのファンが訪れることに。朝から大行列ができて、週末は5時間待ちの日もあったほどだ。
通称“アンミラ”をよく利用していた人からは「店がなくなったときは、寂しかったなあ。オレの青春が失われた気分だよ」「スタッフのメイド風の制服がかわいいよね。ランチによく使ったなあ」といった声が聞こえてきそうだ。
その一方で「アンナミラーズ? 聞いたことがないなあ」といった人もいると思うので、簡単に紹介しよう。店が日本に上陸したのは1973年のこと。1号店が青山にオープンして、今年で50歳である。店を運営しているのは、あずきバーや肉まんなどで知られている井村屋(三重県津市)だ。
当時、日本でマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなど海外からやって来た店がじわじわ増えていたこともあって、同社は和菓子以外のジャンルでなにかできないかと考えていた。社長の井村二郎さん(当時)が現地に足を運んだところ、たまたま出会ったのがアンナミラーズだったというわけだ。
アメリカンフードとホームメイドパイをウリにしたレストランは、当時の日本では珍しく、2〜3歩先を進んでいたのかもしれない。過去の報道を探しても「連日のように行列ができた」といった文言を目にすることはなかった。ただ、米国っぽい雰囲気がじわじわ受け入れられていって、店が増えていく。ピーク時には25店舗を展開していたが、12年に横浜ランドマークタワー店が閉店してからは、高輪店のみとなっていたのだ。
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