水槽にまさかの展示物 海水450トン抜いた「海遊館」の大真面目な企画:初の挑戦(2/4 ページ)
大阪市にある水族館「海遊館」が5月12〜14日に特別企画を実施した。海水を抜いた水槽にファッションアイテムを展示した狙いとは?
展示した商品は?
具体的にどういった商品を展示したのか。いくつか具体的な事例で紹介しよう。
全てのアイテムを再生資材などでつくっているファッションブランド「ECOARF」は、「UTO JAPAN Tシャツ」(7920円)や「PRINCE ニット スニーカー」(1万5400円)を展示した。Tシャツは、回収した海洋ごみなどからペットボトルを分別・再生し、国内で生産したものだ。スニーカーは回収した海洋プラスチックを原料としており、廃棄物というネガティブなイメージを感じさせないクリーンさが特徴だ。
海洋ごみ再生リサイクルポリエステル「SEAQUAL FABRIC」を使用するブランド「PORTRUNKS」は、「COSTA NOVA dress」(2万9480円)などを展示した。カラフルなラインのストライプ柄などが特徴となっている。同ブランドは、環境に配慮しながらファッションの本質である「楽しむ事」を追求しているという。
服飾商社モリト(大阪市)の廃漁網再生素材を使用したかばん「for the Blue ワーキングトート」(2万5300円)も展示した。
今回のイベントに協賛した企業は、無償で商品を提供している。海遊館は展示の場を提供するという位置付けだ。コラボの背景について海遊館の広報担当者は「海洋保全への取組みを一過性のものとしてではなく、企業理念やブランドコンセプトに置いて、真摯に取り組んでおられるという部分に惹(ひ)かれたため」としている。
展示をした水槽にはQRコードが掲出されており、スマホで読み込むと実際に購入できるようにしていた。具体的に売れた商品の数は非公開だが、Webサイトの閲覧数が通常の5倍程度に増加したケースもあったという。
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