東海道新幹線の運休で大混乱、JR東海の対処は適切だったか:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(2/6 ページ)
6月2日の午後から3日の午前、東海道新幹線が運休となった。3日午前中には、筆者が予約した「のぞみ25号」があったが、みどりの窓口できっぷを買っていたことが後の後悔につながる。最終的には5時間遅れて出雲市に到着したが、今回の体験と、JR東海の対処、乗客がすべき対応などを紹介したい。
3日午前運休の新幹線、とりあえず駅に行く
「3日の午前は全列車運休」のなかに、私が予約した「のぞみ25号」があった。新横浜駅10時48分発だ。岡山まで乗って、在来線特急「やくも15号」に乗り換え、出雲市に行く予定だった。今回は所用で出掛けた上野駅のみどりの窓口できっぷを買った。東海道新幹線部分はスマートEXを使ったほうが便利だけど、在来線を含めた往復割引のほうが魅力的だった。これが後の後悔につながる。
JR東海をはじめ交通機関各社が旅行の変更、取りやめを呼びかけていたけれど、私にはやめられない事情があった。4日のツアー「木次線特別運行!観光列車『あめつち』日帰り旅」を1カ月前に申し込んでいたからだ。3コースあるうちの出雲市駅出発コースで、8時ごろの集合だから前泊する必要があった。
赤字ローカル線の木次線にとってシンボル的な存在だったトロッコ列車「奥出雲おろち号」が今年の運行で終了する。そこで沿線自治体の要望を受けて、JR西日本は山陰本線用の観光列車「あめつち」を不定期に乗り入れることにした。今回はその露払いともいえるツアーだ。木次線に思い入れが強い私としては、どうしても初日に乗りたかった。
6月2日中に運休解消、線路点検を済ませて3日は朝から正常運転。そんな期待をしていたけれども、6月3日5時、JR東海のTwitterは「東京〜名古屋間の午前運休」を告知した。指定席を予約した列車がなくなった。こんなときどうすべきか。まずは指定席の変更だ。JRの指定席は発車前に1回だけ手数料なしで変更できる。しかし、変更先の列車をどうするか。おそらく午後の列車はしばらく満席だろう。夕方発にするか。
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