韓国料理なら何でも流行る!? 若者で連日満席の店も 外食大手が熱視線を送るワケ:長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/6 ページ)
大手外食が韓国料理に商機を見いだしている。スンドゥブ専門店や韓国屋台など次々と出店。どういった店が支持されているのか。
五感で楽しむ韓国屋台
東証スタンダードに上場する一家ホールディングスの連結子会社一家ダイニングプロジェクト(千葉県市川市)は、主力として「屋台屋 博多劇場」という博多料理の居酒屋を首都圏で展開してきた。近年は多角化を進め「大衆ジンギスカン酒場 ラムちゃん」のような新しいヒット業態も生まれている。
その一家ダイニングプロジェクトでは、21年4月「韓国屋台ハンサム」1号店を千葉県柏市に出店。韓国業態に進出した。これが好評で、幕張、藤沢、本川越、汐留、町田とコロナ禍でも出店を重ね、最新の7店目である東京・渋谷店を23年1月にオープンした。
韓国屋台ハンサムは五感で楽しむ韓国屋台がコンセプト。日本に居ながら韓国屋台の雰囲気や、人気の韓国料理をリーズナブルに楽しめるブランドである。店内は韓国屋台と、ネオン輝くインスタ映えする空間のハイブリッドとなっている。
料理はどういったものを提供しているのか。渋谷店の一例を挙げると、チキンにチーズを絡めて食べる「UFOチキン」(1人前1408円、注文は2人前から)は、チキンをクリスピー、ヤンニョム、ハニーマスタード、スノーチーズ、カレーパウダー、明太マヨネーズと6種類用意。好きなフレーバーが4種まで選べるようにした。
また、スタッフが席の目の前で焼く豚焼肉「サムギョプサル」(同)も、肉をスタンダード(塩胡椒)、ヤンニョム、ガーリック、プルコギ、ポッサム(茹で豚)、豚肩ロースの6種類から選べる(価格は同)。
「クリーミーチーズラッポッキ鍋」は、トッポギとラーメンを合わせた「ラッポッキ」という料理の上に、モッツァレラチーズや生クリームを絞った。見た目のインパクトも大きく、スタッフが出来立てのラッポッキの上に、席の前でクリームを絞って仕上げるパフォーマンスも楽しい。2〜3人前で2728円。
お酒は韓国焼酎のチャミスル、マッコリ、美酢と凍結フルーツを組み合せて楽しめるハイボール、サワー、ノンアルコールドリンクなど50種類以上をそろえている。
渋谷店では、ランチにスンドゥブ、冷麺、石焼ビビンパなどが990円〜となっている。
関連記事
- 台頭する「カルビ丼」専門店 吉野家HDも参戦 「東京チカラめし」との違いは?
ファストフード業態として「カルビ丼」が台頭している。吉野家と焼肉きんぐの運営会社がそれぞれ参入。かつて隆盛を誇った「東京チカラめし」との違いはどこにあるのか。 - 行列、予約必須…… 「ガチ中華」が続々オープン ここまで注目される理由は?
本物の中国で食べられている中華「ガチ中華」。行列ができる繁盛店が続々オープンしている。背景に何があるのか? - ドタキャンが日本の10倍! 韓国の高級レストランがとった対策とは
飲食店の無断キャンセルが日本で社会問題化している。韓国のある高級レストランではドタキャンに苦しんでいた。どのような対策をしたのだろうか。 - 「納豆」はキムチの牙城を崩せるか “日本食”が脅威にさらされているワケ
「免疫力アップ食品」としてキムチが世界で注目されている。同じく発酵食品の「納豆」はどうか。納豆を世界に向けて“日本文化”として広めていくためには、強かな戦略が必要だ。そうでないと、韓国や中国に「起源」として主張されてしまう恐れもある。 - えっ、日本産でない? 「韓国の納豆」が世界市場を席巻する日
今年の鍋のトレンドは「発酵鍋」らしいが、筆者の窪田氏はちょっと懸念していることがあるという。「発酵の中でも、特に『納豆』にチカラを入れなければ、遠くない未来に悔やんでも悔やみきれない事態が起きるかも」というのだ。どういう意味かというと……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.