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「屋台DX」が始動 福岡・長浜ラーメン発祥の地で 市とLINEが連携
福岡市は、LINE Fukuokaとの協働プロジェクトとして、長浜屋台街を中心に「屋台DX」を始動した。どんな取り組みなのか。
福岡の観光スポットといえば、屋台は外せないだろう。市は7月から、観光資源の屋台を維持・存続させるため、同市中央区の「長浜屋台街」で、LINEとの共同によるDXプロジェクトを始めた。営業状況や混雑状況の「見える化」を図り、国内外からの誘客を目指す。
長浜屋台街は店主の高齢化などに伴い、長らく1店舗のみの営業が続いていたが、6月から7店がオープンし、にぎわいが戻りつつあるという。
市は今回「LINE Fukuoka」と連携し「長浜屋台街DXプロジェクト」と題した取り組みを開始した。屋台のLINE公式アカウント(FUKUOKA GUIDE)を開設し、長浜屋台のおすすめメニューなど、個別情報を紹介している。
さらに、店舗が営業しているかどうかリアルタイムで分かる「見える化」も実現した。屋台に設置している専用のIoT機器に電源を入れると自動的にシステムが感知し、スマホ上で「まもなく営業開始」「営業中」「営業時間外」の3段階で営業状況を表示する。
新店舗の一つ「明太中毒」では、専用のIoT機器で撮影した画像をAIで解析し、店内の混雑状況をリアルタイムで確認できるようにした。混雑度は「0〜33%」「34〜66%」「67〜100%」の3段階で表示する。
屋台営業のルールなどを定めた福岡市屋台基本条例の制定から今年で10年を迎える。この節目に、市はDXを通じて屋台文化を存続、発展させたい考えだ。
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