独リモワ、「ルフトハンザ航空」コラボのスーツケース販売終了 ECサイトは完売:中古価格高騰か
高級スーツケースメーカーの独リモワが、独ルフトハンザ航空とのコラボモデルの販売を終了する。すでにECサイトでは完売しており、ドイツ国内店舗の在庫限りとなる。
仏LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)傘下で、高級スーツケースメーカーの独リモワが、独ルフトハンザ航空とのコラボモデルの販売を終了する。すでにECサイトでは完売しており、ドイツ国内店舗の在庫限りとなる。コラボモデルは25年以上の歴史があり、旅行好きを中心に熱烈なファンを抱えていた。
コラボ商品の販売終了は、フランクフルト空港などドイツ国内の主要8空港で展開するルフトハンザ航空の直営店「ワールドショップ」とリモワの提携関係終了に伴うもの。ワールドショップは公式Webサイトで「コラボモデルの販売は続けているが、品そろえは限られている」とし、在庫状況は各店舗に問い合わせるよう求めている。
高級スーツケースの代表格「リモワ」
リモワは1898年、創業者ポール・モルシェックが「Paul Morsceck & Co.」として、独ケルンで創業。後継者で、息子のリチャード・モルシェック(RIchard MOrscheck WArenzeuchen)が自身の頭文字を取り、1930年に社名をリモワとした。
当初は牛革製品を手掛けていたが、2代目社長が航空機の機体に使われる「ジュラルミン」の軽量性や強度に注目。スーツケースに採用したところ、大ヒットした。その後も、世界的な高級スーツケースメーカーの代表格として、その歴史を歩んできた。2016年10月にはLVMHの傘下に入り、高級路線を強化。今年で創業125年を迎えた。
数ある商品の中でも、アルミ製のスーツケースはリモワの代表的商品となっており、旅行好きだけでなく、航空会社社員の御用達アイテムとなっている。特にルフトハンザ航空とのコラボモデルは、優れたデザイン性に加え、ドイツの空港店舗限定だったことから高い人気を誇っていた。
リモワのスーツケースは日本国内の正規店や各ECサイトでは10万〜30万円程度が相場だが、ドイツ国内では日本の3〜4割引き(一時期は半額という説も)で購入できるとされている。このため、渡独時に、空港内のワールドショップ店舗でリモワ製品や、ルフトハンザ航空コラボモデルを免税品として購入するケースも多くあった。販売終了で、今後、コラボモデルの中古市場での価格高騰が予想される。
なお、リモワは「お客さまに完全な安心を提供することが最大の目標」として、22年7月25日以降の購入者には「生涯保証」を提供している。同月24日以前の購入者の保証期間は最大5年間となっている。
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