連載
グランツーリスモの運転スキルは、実戦でどこまで通用するのか:高根英幸 「クルマのミライ」(3/6 ページ)
プレステのゲームソフト「グランツーリスモ」をご存じだろうか。ドライビングシミュレーションゲームになるわけだが、ゲーム上での技術を高めれば、実戦でも通用するのか。取材したところ……。
二極化するドライビングシミュレーターのトレンド
グランツーリスモは小学生から楽しめるものであるが、あまりに操作がシビアすぎると普及を妨げる。そのため熟練者の中には、グランツーリスモを使い続けるユーザーと、別のドライビングシミュレータへ移行するユーザーに分かれることになる。
つまり、よりリアルに近いドライビング体験を求めて、パソコン上で動くレーシングシミュレーター、通称レーシングシムへと乗り換えるユーザーが少なくないのである。これはゲームソフトだけでなく、コントローラーも高度化されており、ステアリングコントローラー(通称ハンコン)やペダルコントローラー、シフターやサイドブレーキなど操作系の各コントローラーを展開する専門のメーカーがいくつもある。
そうしたコントローラーやシートをマウントするコックピットも、さまざまなメーカーからリリースされており、グランツーリスモでもこれらを利用するユーザーも増えている。
レーシングシムのコックピットの一例。コントローラーだけでなく、シートやコントローラーをセットするコックピットもさまざまな種類がある。写真はアクチュエータを備えて、クルマの挙動に近い動きでコックピットを揺さぶるモーションシム。こちらはGRガレージ水戸インター店に常設されており、有料で試すことができる
グラフィックの美しさはパソコンのレーシングシムよりもグランツーリスモのほうが優れており、単純にレースシムとしてだけではなく、クルマ好きのコミュニティーとして同ゲームを利用する人も少なくない。これはまさにグランツーリスモを開発しているポリフォニーデジタルの目論見通りと言えるだろう。
関連記事
- なぜヘッドライトがまぶしく感じるクルマが増えているのか
夜間、クルマを走らせていて、対向車や後続車のヘッドライトがまぶしく感じることがある。その原因はどこにあるのか。大きくわけて3つあって……。 - なぜSUVは売れているのか 「しばらく人気が続く」これだけの理由
街中でSUVをよく見かけるようになった。各社からさまざまなクルマが登場しているが、なぜ人気を集めているのだろうか。EV全盛時代になっても、SUV人気は続くのだろうか。 - マツダCX-60は3.3Lもあるのに、なぜ驚異の燃費を叩き出すのか
マツダCX-60の販売状況が、なかなか好調のようだ。人気が高いのはディーゼルのマイルドハイブリッドと純ディーゼルで、どちらも3.3Lの直列6気筒エンジンを搭載している。それにしても、3.3Lもあるのに、なぜ燃費がよいのだろうか。 - なぜ人は「激安タイヤ」を買うのか アジアンタイヤの存在感が高まるリスク
アジアンタイヤが日本で存在感を増している。大きな理由として「安い」ことが挙げられる。しかし、本当にそれでいいのかというと……。 - カッコいいなあと感じる国産車、2位「プリウス」、1位は?
利便性だけでなく、見た目も選択の決め手となるクルマ。全国の男女に「かっこいい国産車」を尋ねたところ、トップは……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.