2015年7月27日以前の記事
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「君たちはどう生きるか」大成功で急浮上する、広告の必要・不要論「宣伝ナシ」で勝つには(1/2 ページ)

宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』が好調だ。公開日を迎えるまで、ほとんど全く事前情報を明らかにせず、広告も展開しなかった。ここでにわかに浮上するのは、「広告は不要なのではないか」という議論だ。なぜ同作品は成功したのか、類似した事例を踏まえながら解説する。

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 スタジオジブリの宮崎駿監督(崎はたつさき)が10年ぶりに監督作品として手掛けた映画『君たちはどう生きるか』は、従来の映画宣伝における手法を根底から覆し、異例の好スタートを切った。


『君たちはどう生きるか』が好調(出所:スタジオジブリ公式Twitter

 映画配給大手の東宝が7月18日に発表したところによると、同作品の初動4日間における興行収入は21億4000万円、観客動員は135万人を記録したという。

 これは宮崎監督の前作『風立ちぬ』の興行収入対比で150%を超え、01年公開の『千と千尋の神隠し』における初動4日間の興行収入、19億5437万円をも上回る記録だ。

 映画のようなエンタメコンテンツにおいて、作品を興行として成功させるために広告宣伝は必要不可欠だと考えられてきた。

 それなのに、なぜ私たちはこの映画の存在を知ることができたのだろうか? 広告はもはや不要なのだろうか。

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