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「生ジョッキ缶」の“もこもこ泡”、実は進化していた あまり知られていない2つのポイント:経済の「雑学」(3/3 ページ)
アサヒビールは、「生ジョッキ缶」第2弾となる「アサヒ食彩」を発売しました。生ジョッキ缶の特徴は、なんといっても「泡」。きめ細かい“もこもこ”の泡は、どのようにして生まれたのでしょうか?
リニューアルした「泡」と「フタ」
第1弾では品切れになったり、一時休売になったり。あわただしい展開を見せていましたが、冒頭で紹介したように、生ジョッキ缶は第2弾を発売しました。実は、今年4月に2カ所リニューアルしています。
1つ目は泡の大きさ。生ジョッキ缶は、泡立たせるために特殊な塗料を使った缶胴を使用している、という話をしました。技術的な話は社外秘ということなので、ここで詳しく紹介することはできないのですが、泡をよりきめ細かくするための最適な条件を見つけ出したとのこと。その条件に当てはまるよう、製造工程で厳しく管理しているそうです。飲食店で飲む生ジョッキのおいしさに、また一歩近づきました。
2つ目はフタです。生ジョッキ缶のフタは、タブを垂直に起こしてから手前に真っすぐ引っ張ることで全開します。以前のモノは、開栓したとき、切れ込みが入る部分の厚さにバラつきがありましたが、それを改善。結果、開けやすくなったそうです。
ビール類酒税一本化が26年に予定されるなど、ビール市場は目まぐるしく変化しています。同社は「アサヒスーパードライ」という定番商品に支えられてきた側面がありますが、「これからはよりイノベーティブな商品を開発・投入していく必要があり、『アサヒ食彩』がその第一歩になる」とのこと。仕事終わりの一杯の裏には、こうしたビールメーカーの戦略が隠されているようです。
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