連載
GMO副社長に聞く「失敗を恐れない文化」の作り方 人財投資を重要視する戦略とは?:キーワードは「プライド」(1/3 ページ)
GMOインターネットグループ副社長で、グループ人財開発を統括する西山裕之さんに人財投資を重要視する戦略を聞いた。
ITから金融、広告など幅広く事業を手掛けるGMOインターネットグループ。従業員数は7300人を超え、国内ではヤフー、楽天グループと肩を並べる。
GMOインターネットグループは1991年に立ち上がり、多くの企業をグループに編入してきた歴史から、多様な企業文化が混在する組織としても知られる。一方で従業員を「パートナー」と呼ぶなど、「GMOイズム」と呼ばれる独自の企業哲学を掲げるグループでもある。
この流れから生まれたのが、新卒採用の年収を710万円に設定したり、地域採用の場合はその地域で最も高い年収を確約したりするなど、高い賃金による人財投資戦略だ。この背景にはパートナーにプライドを持たせ、本人や企業、そして株主や社会に還元するポジティブスパイラルの考え方があった。
一体どのような哲学から生まれたものなのか。GMOインターネットグループ副社長で、グループ人財開発を統括する西山裕之さんに聞いた。
西山 裕之(にしやまひろゆき)GMOインターネットグル−プ グループ副社長執行役員・COO兼グループ代表補佐。1964年生まれ。神戸大学在学中にリョーマを創業し起業家として活動。1999年にグループジョインし、まぐクリック(現GMO アドパートナーズ)を364日(当時の史上最短上場記録)でNASDAQジャパン(現JASDAQ)上場を果たす。2015年に GMOインターネット(現GMO インターネットグループ)取締役副社長へ就任。COOとしてグループ代表補佐および人財開発部門統括を務める。大阪府出身
生産性を上げるなら給与も上げる
関連記事
- GMO副社長「新卒年収710万円やってよかった」 生成AI時代に“先手”打てたワケ
GMOインターネットグループではAIを活用したさらなる業務効率化も模索中だ。同社の副社長で、グループ人財開発統括に携わる西山裕之さんに聞いた。 - 「新卒年収710万円」の衝撃──GMO副社長が語る真意 基準は「総合商社」
GMOインターネットグループが新卒採用での人財投資に力を入れている。「新卒年収710万プログラム」は東京本社採用の人財に2年間、年収710万円を確約するものだ。同社副社長で、グループ人財開発を統括する西山裕之さんに話を聞いた。 - NEC森田社長に聞く「新卒年収1000万円施策」の効果 魅力的な職場を作ることこそマネジャーの仕事
NECは顔認証に代表されるように世界でも有数の認証技術を持っている。加えて月や火星探査などの宇宙開発など夢のある技術開発に長年注力してきた。今後の展望を森田隆之社長に聞いた。 - メドレー社長に聞く「根回し不要」「ハイパフォーマーを集め、生かす」組織の作り方
医療ベンチャー・メドレーの瀧口浩平社長に、優秀な人材を集め、その能力を最大限発揮できる環境をいかにして整えているのかを聞いた。 - 本田宗一郎が「すぐにやれ」と命じたこと ホンダ倉石誠司会長に聞く
本田宗一郎が、ソニーを創業した井深大に誘われて見に行き、『これこそホンダがやるべきことじゃないか。すぐにやれ』と本社に電話して設立されたのがホンダ太陽だ。本田宗一郎は技術で人を喜ばせて、技術で人の生活の可能性を広げることがホンダのやることだと言ってきた。本田技研工業の倉石誠司取締役会長に「多様性こそがホンダのDNA」だと語る真意を聞いた
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.