連載
なぜ「プリウス」が標的にされるのか 不名誉な呼び名が浸透している背景:高根英幸 「クルマのミライ」(6/7 ページ)
トヨタのプリウスをネットで検索すると、批判的なコメントが多い。ドライブレコーダーの交通事故や暴走ドライバーの動画を目にすることが多いが、なぜプリウスは標的にされるのか。背景を探っていくと……。
普通免許も、クルマも二極化していくか
先日、トヨタが発売したマイクロモビリティに試乗した。1台は3輪ながら従来のセニアカー(ハンドル形電動車いす)のように着座してハンドルバーを操作するタイプで、もう1台は立ち乗りスタイルのキックボードを3輪にしたようなものだ。
着座して走行するのはセニアカーとほぼ同じだが、操作系が両手どちらでも使えるようになっており、前輪が1輪なので切れ角が大きく小回りが利く。これは歩行者と一緒に移動する際には扱いやすい仕様だと感じた。
トヨタが発売したC+walk T。連続走行距離は16kmなので、歩行の代わりとしてのモビリティであり、これだけで移動の大半を賄うことは想定していない。障害物検知などの安全装備もあって、価格は36.3万円〜とまだまだ誰もが手軽に手に入れるものではなさそうだ。このGRのカラーリングは群馬トヨタグループがイベント用にあつらえたもので、オプションとして用意されているものではない
一方、立ち乗りタイプは自立しているので安定感が高く思えたが、実際に試乗してみると小回りする際に車体が傾かないので、むしろ不安定な印象もあった。急転舵した際には自動的に減速するが、歩道走行可の電動キックボードよりも低速での移動に適したモビリティと言えそうだ。
これは免許を返納して代わりに乗るものではないだろう。免許を維持しながら、より安全に配慮した乗り物を用意する必要がある。それが超小型モビリティというカテゴリーであるはずだが、まだ普及の兆しは見えない。
関連記事
- なぜヘッドライトがまぶしく感じるクルマが増えているのか
夜間、クルマを走らせていて、対向車や後続車のヘッドライトがまぶしく感じることがある。その原因はどこにあるのか。大きくわけて3つあって……。 - なぜSUVは売れているのか 「しばらく人気が続く」これだけの理由
街中でSUVをよく見かけるようになった。各社からさまざまなクルマが登場しているが、なぜ人気を集めているのだろうか。EV全盛時代になっても、SUV人気は続くのだろうか。 - マツダCX-60は3.3Lもあるのに、なぜ驚異の燃費を叩き出すのか
マツダCX-60の販売状況が、なかなか好調のようだ。人気が高いのはディーゼルのマイルドハイブリッドと純ディーゼルで、どちらも3.3Lの直列6気筒エンジンを搭載している。それにしても、3.3Lもあるのに、なぜ燃費がよいのだろうか。 - なぜ人は「激安タイヤ」を買うのか アジアンタイヤの存在感が高まるリスク
アジアンタイヤが日本で存在感を増している。大きな理由として「安い」ことが挙げられる。しかし、本当にそれでいいのかというと……。 - カッコいいなあと感じる国産車、2位「プリウス」、1位は?
利便性だけでなく、見た目も選択の決め手となるクルマ。全国の男女に「かっこいい国産車」を尋ねたところ、トップは……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.