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BEVが次世代車の“本流”にならない4つの理由 トヨタ「全方位戦略」で考える(1/6 ページ)

トヨタが「ル・マン24時間」に、将来的に水素エンジン(内燃機関)車で参戦する方針を発表し、その試作車を公開。水素エンジン車の投入はトヨタの脱炭素戦略における水素エンジン開発の本気度を示している。

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 トヨタ自動車(トヨタ)が、自動車の世界三大レースの1つ「ル・マン24時間」に、将来的に水素エンジン(内燃機関)車で参戦する方針を発表し、その試作車を公開しました。トヨタはこれまで、ル・マン24時間で5連覇を果たしており、そこへの参戦はトヨタの脱炭素戦略における水素エンジン開発の本気度を示すものであるいっていいでしょう。

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トヨタが発表した試作車

 米国のテスラ、あるいは中国のBYDなどがBEV(バッテリー式EV)車市場をリードし、世界の自動車業界は激変の様相すら感じられます。そんな中にあって自動車生産台数で世界のトップをいくトヨタは、BEV車一辺倒ではない全方位の脱炭素戦略を宣言しているのです。

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中国BYDも主力メーカーの1つ

 この宣言は業界トップのトヨタが、「BEVは脱炭素車のデファクト・スタンダード(標準規格)ならず」と主張しているとも受けとることができ、その全方位戦略への具体的な取り組みからは、トヨタが全面BEV化を否定する3つの理由が透けて見えるのです。

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