リクルート新オフィス探訪 「少し高いランチ」や「真っ赤な空間」の狙いは?:ハイブリッドワークの挑戦(2/4 ページ)
新オフィスをオープンしたリクルート。過去には「モーレツ社員が働く会社」とのイメージも強かった同社だが、働き方もオフィスも最新のものへと変わっているという。どのようなオフィスで、どのような働き方をしているのか。
「日常時」と「非日常時」で使い分けるCO-ENフロア
22階と41階のCO-ENフロアは、それぞれ「日常時」と「非日常時」の使い方を想定している。
22階は、ダイニング、ラウンジ、カフェ、セミナールームなどを備えており、日常時には仕事や食事をしながら小規模な交流ができ、非日常時には複数の小中規模のイベントの開催や、イベント前後にラウンジで参加者や主催者同士がリラックスしての交流ができるようになっている。
41階は、仕事やリフレッシュが日常時の使い方。非日常時には、仕切られていないフロアの特性を生かし、単一の大規模イベントを開催する。
開放的な空間で、さまざまな集まり方を
22階の施設の中でも、ひときわ目を引くのが「パーゴラ」だ。赤で統一されたファシリティが特徴的で、壁がなく開放的。いくつものテーブルと椅子が、赤いカーペットの上に置かれている。なお、パーゴラ(Pergola)とは、藤棚を指すイタリア語だ。
パーゴラは薄布のカーテンで仕切ることのできる3つのスペースから成っている。全スペースを使えば大人数でのイベントが、仕切れば小規模なミーティング、社内部活動などができる。
22階のセミナールームはガラス張りのスペースで、「フロアとのつながりを持たせるためにオープンにしています」と案内担当者は話す。車椅子ユーザーでも参加できるようゆったりとしたスロープを設置、登壇者とセミナー参加者の距離を縮めるようステージは省くなど、交流のための配慮が感じられる。
セミナー前後に登壇者や参加者が自由に交流するための「ラウンジ」がセミナールームのすぐ隣にある。ここに置かれているのは背筋をピンと伸ばしてかしこまるタイプのものではなくソファなどゆったりとくつろげるタイプの家具類。これなら肩ひじ張らずにリラックスしたコミュニケーションを行えそうだ。
あえて予約不可とすることで、東京本社以外の拠点の従業員でも利用しやすくしているという。ランチを食べる、休憩をする、膝にノートPCを置いてリラックスしながら作業するといった利用方法も想定されており、取材時にもそのような光景が見られた。
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