「企業戦士」はもう死語? ビジネスパーソンの「睡眠への価値観」は、30年でどう変わったのか
総合転職エージェントのワークポート(東京都品川区)は、全国のビジネスパーソン635人に「睡眠」に関する意識調査を実施した。
かつては、身を粉にしてがむしゃらに働く「企業戦士」がもてはやされ、企業の利益のために睡眠時間を削ってまで働く姿を美徳とした。それから約30年が経った今、現代のビジネスパーソンの価値観はどのように変容しているのだろうか。
総合転職エージェントのワークポート(東京都品川区)は、全国のビジネスパーソン635人に「睡眠」に関する意識調査を実施した。その結果、回答者の約8割が「睡眠時間を削ってでも働くべきではない」と考えており、かつての美徳や価値観は過去のものとなっていることが分かった。
「睡眠時間を削って働くべきではない」理由は?
キャリアアップやスキルアップのために「睡眠時間を削ってでも働くべきだと思わない」と回答した人は約8割にのぼった。
理由は「睡眠時間を減らすことは健康被害につながりそうだから」(30代男性・システムエンジニア)、「キャリアアップやスキルアップよりも、心身の健康が優先されるべき」(20代男性・製造)、「睡眠不足だと集中力が欠け、仕事の効率が下がり、ミスなども増える懸念があるため」(30代女性・企画マーケティング)など、体調管理や仕事の質を高めるために睡眠を意識するという声が目立った。
96.6%のビジネスパーソンが「睡眠時間は自身の仕事のパフォーマンスに影響する」と回答した。
睡眠時間が仕事のパフォーマンスに影響すると考えている人に、睡眠不足が理由でミスをしたことがあるかと問うと、半数が「ある」(51.2%)と答えた。
ミスの内容は「作成した表の単位ミスや作成資料の誤字脱字」(30代男性・建築土木)、「ケアレスミスを多発。頭がうまく働かなくて作業するのに時間が異常にかかった」(30代女性・営業)、「取引先に違うものを間違えて納品した」(30代男性・営業)など、ケアレスミスに関する意見が挙がった。
調査はインターネットで、8月28〜31日に行った。
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