女性が管理職を望まない理由 「責任が重い仕事はイヤ」を抑えた1位は?(1/2 ページ)
ライボ(東京都渋谷区)の調査機関「Job総研」が「2023年 女性管理職の実態調査」を実施した。
大企業の女性役員比率を2030年までに30%以上にすることを目指した政府の「女性版骨太の方針2023」。全国の達成状況は、現在5%にとどまっている。女性活躍推進には未だ課題が多く存在しているが、女性の管理職登用に対して社会人はどのような意識を持っているのか。ライボ(東京都渋谷区)の調査機関「Job総研」が「2023年 女性管理職の実態調査」を実施した。
管理職に「希望してなった」女性は58.7%と、6割に迫った。回答を婚姻状態及び子どもの有無別で見ると「既婚・子なし女性」が66.7%と最多になり、次いで「既婚・子持ち」が61.5%。既婚女性ほど希望して管理職になった割合が高いことが分かった。
管理職を希望した理由は「仕事の幅を広げたいから」が59.3%で最多となった。次いで「収入を上げたいから」(48.1%)、「社会的/社内的地位を上げたいから」(44.4%)と続いた。
また、管理職を希望しなかった理由は「管理職に興味がないから」が47.4%で最多回答に。続いて「ワークライフバランスが崩れそうだから」「責任が重い仕事をしたくないから」が同率で31.6%となった。
管理職への満足度については「満足」(23.9%)、「どちらかといえば満足」(54.3%)を合わせて、78.2%が「満足派」だった。また、管理職の継続意欲については78.2%(「とても続けたい」6.5%、「続けたい」21.7%、「どちらかといえば続けたい」50.0%の計)が「続けたい派」であると分かった。
管理職を続けたい理由は「仕事の幅が広がったから」が43.5%で最多となった。次いで「収入が上がったから」(41.3%)、「社会的/社内的地位が上がったから」(34.8%)という結果に。
一方で管理職を続けたくない理由は「責任が重いから」が80.0%で最多回答となった。以降は「仕事の幅が広がりすぎたから」(60.0%)、「年収の増加幅が期待値以下だったから」(50.0%)となった。
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