この記事は、パーソル総合研究所が3月2日に掲載した「女性活躍のハードルは日本独特の昇進構造 〜遅い昇進、平等主義的選抜からの脱却〜」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
日本企業の女性活躍のハードルとして知られるものに「遅い選抜」慣習がある。未経験者の一括採用・育成という入社からその後の平等主義的な選抜機会に至るまで、国際的にはあまり見られない登用・選抜の習慣が大手企業を中心に強く根付いており、その構造が女性活躍をいくつかの点で阻害している。
この問題を放置し「意識改革」や「マネジメント」といったソフトな領域ばかりに手をつけても、構造的なハードルは残り続けてしまう。本コラムではその選抜の在り方と女性活躍の関係性について議論していきたい。
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