ニュース
「管理職を望む女性社員が少ない」と感じてしまう、本当の理由:人的資本の今とミライ(1/3 ページ)
なぜ、日本では女性の管理職登用が進まないのか。人事の現場では「女性自身が管理職を望んでいない」「優秀な女性社員が足りていない」といった意見が挙がることがあるが、果たして本当にそうなのだろうか。女性管理職にまつわる日本企業の実態について、人事ジャーナリストの溝上憲文氏が解説する。
2023年3月期決算の有価証券報告書から、女性管理職比率などの開示が義務化される。政府は30年までに女性管理職比率30%達成を目標として掲げているが、ついに経営の健全性を監視する投資家からも注目される指標になった。
政府は女性の活躍を後押しするために企業に行動計画の策定と情報公表を義務化する改正女性活躍推進法(女活法)16年4月に施行(中小企業は22年4月)したが、遅々として進んでいない。
厚生労働省の「2021年度雇用均等基本調査結果」によると、管理職(課長相当職以上)に占める女性の割合は12.3%にすぎない。役職別では課長相当職10.7%、部長相当職7.8%となっている。
管理職に占める女性比率の国際比較では先進国に遠く及ばず、フィリピン、シンガポール、マレーシアの東南アジア諸国より低い。さらに経済・政治・教育・健康の指標に基づくジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラム、22年)は116位と、中国、韓国よりも低く、世界に大きく遅れている。
なぜ、日本では女性の管理職登用が進まないのか
関連記事
- 「課長にすらなれない」──絶望する40代社員が増えるワケ
真面目に勤めてきたが、上の世代とは違い「課長にすらなれない」──そんな状況に絶望する40代社員が増えています。減り続ける管理職ポストの実態と、深刻な賃金格差とは。「肩書きなき40歳問題」について河合薫氏が解説します。 - “スーツ姿の客”がネットカフェに急増 カギは「PCなし席」と「レシートの工夫」
コロナ禍で夜間の利用者が激減し、インターネットカフェ業界は大きな打撃を受けた。そんな中、トップシェアを誇る「快活CLUB」では、昼にテレワーク利用客を取り込むことに成功、売り上げを復調させた。そのカギは「PCなし席」と「レシートの工夫」にあるという。どういうことかというと……。 - 「新人が育ってくれない」と悩む上司が知らない、Z世代の特徴とは
新しい価値観を持つ「Z世代」が新入社員として働き始めている。仕事への向き合い方をめぐって摩擦が起きる現場も少なくない。Z世代は何を考えているのか、それに対し、上司などの旧世代の社員はどのように対応すべきなのか。 - 「課長まで」で終わる人と、出世する人の決定的な差
「『課長まで』で終わる人と、出世する人の決定的な差」とは何か? がむしゃらに働いても、出世できる人とそうでない人がいる。その明暗を分けるたった1つのポイントを、解説する。 - アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側
Amazonで“ぼったくり”な送料を設定する業者から、意図せずに商品を購入してしまう被害が後を絶たない。一見単純なシカケに、引っ掛かってしまう人が少なくないのはなぜなのか? “誰だって気づくはず”の手口のウラ側を探り、問題の本質に迫る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.