2週間で2億8000万時間 『ONE PIECE』の世界展開を成功させたNetflixの凄さ(2/2 ページ)
Netflixが8月31日に公開した実写版『ONE PIECE』。公開以降、2週間で2億8000万時間を超える視聴時間を記録している。世界展開を成功させたNetflixの凄さとは。
2週間足らずで2億8000万を超える視聴時間
Netflixは自社で配信されている映画やドラマの視聴時間と、その視聴時間をシリーズ全体の番組時間で割った「ビュー」という視聴数を毎週公開しています。実写版『ONE PIECE』が公開された初週の数値がこちらです。
実写版「ONE PIECE」の初週の視聴時間が1億4千万時間で、1850万ビューと、2位を大きく引き離した記録を達成していることが良く分かると思います。実際に実写版『ONE PIECE』が公開されたのは週の途中の8月31日ですから、実質4日間だけでこの数値を達成したわけで、驚異的なスタートダッシュといえるでしょう。
この勢いは2週目も維持されて、実写版『ONE PIECE』の初週と2週目を足した視聴時間が、2億8500万時間で、3780万ビューという数値になっているわけです。これは、7時間30分を超える実写版『ONE PIECE』を、3780万人の人が全8話すべて視聴し終わったという計算です。
当然、まだシリーズを視聴途中の人がいることを考えると、実写版『ONE PIECE』は2週間足らず(正確には11日)で、世界中の4000〜5000万人以上の視聴者に届いている可能性が高いというわけです。
Netflixには10億時間超えの作品も
さらに今後期待されるのは、実写版『ONE PIECE』がNetflixの歴代の人気作品に匹敵する視聴時間になることです。なにしろ、Netflixには視聴時間10億時間超えや、ビュー数1億超えの作品が多数存在します。
実写版『ONE PIECE』は、このトップ10入りも期待されますし、シーズンが続けばさらなる記録更新も期待できます。映画『アバター』や映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』などの世界で大ヒットした映画は、1億人〜2億人の観客を映画館に動員しているといわれています。
もちろん映画は有料のチケットを購入した人数であることを考えれば単純比較はできませんが、Netflixの中だけでも、それに匹敵する視聴者に作品を見てもらうことができるといえるわけです。『ONE PIECE』の魅力を最短で世界にひろげるという意味では、今回の数値は間違いなく大成功のスタートと言えますし、Netflixは『ONE PIECE』の世界進出において最適なパートナーといえるでしょう。
Netflixは「ONE PIECE」が世界に向かう航海の仲間
実写版『ONE PIECE』の全貌がまだ見えていなかった5月に、尾田栄一郎先生がツイッターに意気込みとして綴られていた思いが印象的です。
「僕の寿命を計算してもONE PIECEが世界に向けて大きく踏み出せるチャンスはこれが最後だと思います。
やるからには自分の現役中に監修したい!という思いで2016年に着工しましたONE PIECE実写版号!」
ある意味、Netflixや実写版『ONE PIECE』の映像を制作した「tomorrow studio」は、尾田栄一郎先生が『ONE PIECE』を世界に向けて踏み出させる上での船の「仲間」と言える存在なのでしょう。『ONE PIECE』の世界で、主人公のルフィがゾロやナミなど、1人ずつ素晴らしい「仲間」を見つけていったように。
尾田栄一郎先生も、Netflixや「tomorrow studio」、そして実写版のルフィを演じるイニャキ・ゴドイさんをはじめとする素晴らしい「仲間」を見つけていったということなのでしょう。
2週間で2億8000万時間超えは、間違いなく凄い数字ですが、『ONE PIECE』の世界本格展開においては、実ははじまりにすぎません。これからNetflixとのタッグを通じて、『ONE PIECE』のファンが、実写版はもちろん、アニメやマンガも含めて世界中に拡がっていくのを楽しみにしたいと思います。
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