YOASOBI「アイドル」国際チャート1位の快挙に学ぶ、日本の音楽が世界で勝つ方法(1/6 ページ)
YOASOBI「アイドル」がリリース後、国内のビルボードジャパンのチャートで8週連続で首位を獲得。2位以下に大きな差をつけてトップを独走している。日本の音楽が世界で勝つ方法を考察する。
この記事は、Yahoo!ニュース個人に6月12日に掲載された「YOASOBI『アイドル』国際チャート1位の快挙に学ぶ、日本の音楽が世界で勝つ方法」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
YOASOBIの「アイドル」の勢いが止まりません。リリース後、国内のビルボードジャパンのチャートでは8週連続で首位を獲得。2位以下に大きな差をつけてトップを独走しています。
さらに注目すべき出来事は、6月10日付の米ビルボード・グローバル・チャート“Global Excl. U.S.”で日本語楽曲史上初の1位を獲得したことでしょう。
(参考:YOASOBI、「アイドル」が米ビルボード・グローバル・チャート“Global Excl. U.S.”で首位獲得)
もちろん、この“Global Excl. U.S.”は文字通り、米国を除いた国際チャートであるため、真の世界1位というわけではありません。
ただ、「アイドル」は”Global 200"というグローバルチャートにも、6週連続でランクインし現在9位に入っており、日本の楽曲としては間違いなく大きな快挙であることは間違いありません。
しかも、こうした日本の楽曲のランクインは、日本だけの数値で達成されることもあるのですが、YOASOBIの楽曲は、特にYouTubeの動画が幅広い国で視聴されている点が特徴といえます。文字通り世界中にYOASOBIのファンが拡がっているわけです。
勝ちにいくと宣言した後に生まれた楽曲
実は今回の「アイドル」は、年始にYOASOBIのAyaseさんが「今年は明確に明瞭に、勝ちにいく」と宣言した後に発表された楽曲である点が、業界でも注目されていました。
(参考:異次元ヒットで世界14位。YOASOBIの「アイドル」は、日本の音楽業界の新しい扉を開くか)
その「アイドル」がリリースされ異次元の快進撃がはじまってから2ヶ月。AyaseさんやYOASOBIのチームが、世界で「勝ちにいく」ためにトライしたポイントが明確になってきましたので、まとめてみたいと思います。
特に注目したいポイントは下記の5点です。
- 世界の音楽トレンドを意識
- 「歌ってみた」コミュニティーを意識
- 「踊ってみた」コミュニティーを意識
- 世界のビルボードチャートを明確に意識
- 世界のアニメファンを意識
一つ一つ見ていきましょう。
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