大絶賛の世界1位スタート 実写版『ワンピース』が日本のマンガの世界への扉を開く(3/3 ページ)
実写版『ONE PIECE』がNetflixで公開され、米国の映画批評サイトでは一般視聴者のレビューの平均スコアが95%という高スコアを記録するなど世界中で大きな注目を集めている。この事例から分かる日本のマンガの可能性を考察する。
実写版『ONE PIECE』が日本のマンガやアニメの入り口に
『ONE PIECE』がNetflixの看板番組になるということは、日本のマンガ原作の作品が、世界に2億人以上の会員がいる動画配信サービスにおける、ど真ん中の地位を獲得するということになります。日本のマンガやアニメは、着実に世界にファンを増やしていますが、まだまだ世界的には「子ども向け」と受け取られているシーンが少なくありません。
しかし、今回の実写版『ONE PIECE』の成功は、日本のマンガが『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』、そしてディズニーやマーベル作品と同様の規模の大人向けドラマシリーズの原作を担えることを証明することになるはずです。
実写版『ONE PIECE』には、日本人からすると目を背けたくなる残酷なシーンもありますが、それによりマンガやアニメは子ども向けと思っていた世界の人々も『ONE PIECE』のファンになり、そこからマンガやアニメのファンになってくれる可能性もあります。
実写版『ONE PIECE』が入り口となり、他の日本のマンガやアニメに興味をもってくれる世界のファンも間違いなく増えるでしょう。今回の実写版『ONE PIECE』の成功に刺激を受けて、さまざまな日本のマンガやアニメに実写化のオファーが増えることも間違いありません。
いずれにしても、Netflixにおけるルフィや仲間達の航海ははじまったばかり。これからの彼らのさらなる活躍を楽しみにしたいと思います。
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