愛されて30年 ミスドが「汁そば」を“カップ麺化”した狙いとは
「ミスタードーナツ」は、初のカップ麺「家で食べるミスドの汁そば」を数量限定で販売する。飲茶メニューを提供していない店舗の存在を背景に商品化に踏み切ったという。
ダスキンが運営するドーナツチェーン「ミスタードーナツ」(ミスド)は、初のカップ麺「家で食べるミスドの汁そば」(270円)を10月11日から数量限定で販売する。飲茶(ヤムチャ)事業30周年を記念した取り組みの1つで、飲茶メニューを提供していない店舗の存在を背景に商品化に踏み切ったという。
ドーナツとの相性抜群 子どもも食べやすい味付け
ミスドといえば、ドーナツが主力商品。「おやつ時間の利用」というイメージを持たれがちだ。そうしたイメージを変え、食事での利用を増やそうと飲茶事業では、チャーハンや担々麺などの麺類を提供している。
中でも、事業開始当初から提供している「汁そば」は、塩とチキンベースのスープによるシンプルな旨味が特徴の定番商品。同社広報によると「ドーナツと一緒に食べても大丈夫なようにあっさりとした味付けにしている。お子さまでも食べやすい味付けにしているため、家族連れがシェアして食べる需要もある」という。
飲茶提供は全店舗の約6割 利用者の声を反映
ただ、飲茶事業は電気設備などの関係で全店舗展開できておらず、提供店舗は全体の約6割にとどまる。事業30周年を記念し「飲茶非対応店舗でも定番商品である汁そばの味を提供したいと考えた」(同社広報)として、カップ麺での販売を決めた。「汁そばを子どもの頃に食べ、懐かしい気持ちがあるが、近くの店舗が飲茶メニューを提供していない。提供してほしい」と利用者から複数の要望があったことも実現を後押しした。
「店舗で提供する味に近いものをカップ麺で提供したい」。社内の商品開発担当者がスープや麺など細部までこだわり、企画開始から商品化まで1年を要したという。
商品はミスド全店舗でテークアウト限定商品として販売する。売り切れ次第、販売終了となるといい、店舗以外での販売や販売終了後の対応も「現時点で未定」(同社広報)としている。
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