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まさに万人受け 吉祥寺が首都圏の「住みたい街」で上位を死守している理由横浜と並ぶ2強(2/2 ページ)

首都圏の「住みたい街」2強として、横浜とともに10年近くトップ3にランクインしている吉祥寺。その人気はコロナ禍でも健在で、今年のランキングでも2位となった。なぜ吉祥寺は、男女や年代を問わず支持されるのか。住まいと街の関係に詳しい、東京情報堂の代表を務める中川寛子氏に話を聞いた。

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吉祥寺は「両性具有の街」

 吉祥寺が男女や年代を問わず支持される大きな理由として、中川氏は「吉祥寺が男性的・女性的特徴を兼ね備えた街であるため」と分析する。「街なのに性別とは?」と思う人もいるだろうが、中川氏によると街にはそれぞれ男性が好きな街と女性が好きな街があるのだという。

 男性が好きな街の特徴は、交通利便性や住んだときの実用性が高く、家賃が手頃であること。吉祥寺がある中央線でいえば高円寺がそれに当たる。一方、女性が好きな街は、住んだときの安全性が高く、飲み屋や風俗街など猥雑な雰囲気がないという特徴がある。同じく中央線でみれば荻窪がそれに当たる。

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高円寺 純情商店街(5月 編集部撮影)

 吉祥寺は、こうした男女が好きな街の特徴をどちらも持ち合わせている。駅の徒歩圏内に「ハモニカ横丁」のような飲み屋街、買い物や食事にうってつけの「吉祥寺サンロード商店街」や大型商業施設、百貨店、自然豊かな「井の頭恩賜公園」などがそろっている。「街は放っておくと女性化する傾向があるため、男性的な要素を残しつつ、女性的な要素を取り入れている吉祥寺のような街は、幅広い支持を得ます」(中川氏)

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井の頭恩賜公園(5月 編集部撮影)
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ハモニカ横丁(5月 編集部撮影)

 男女の要素が共存する街であるということは、要素が多い街であるともいえる。首都圏「住みたい街」2強である横浜も「働く」「遊ぶ」「買い物する」の3要素を全て持ち合わせた街だ。「住みたい街」で高い人気を誇る両者の共通点は、さまざまなバックグラウンドの人を受け入れる懐の広い街だというところかもしれない。

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