成績トップだが、当たりが強すぎる社員 上司が伝えるべき一言とは?:Q&A Z世代部下のマネジメント法
成績はトップですが、どうしても周囲への態度が厳しいメンバーがいます。優秀なので頼りたいのですが、どうやって仕事をアサインしたらいいか分かりません。
Q&A Z世代部下のマネジメント法
マネジャーの仕事は、一筋縄ではいきません。「部下に指導しなくてはいけないが、ハラスメントにならないか怖い」「指示通りに動かない部下に、どう対応したら良いのか」など、Z世代をマネジメントする上司の尽きないお悩みに、リクルートマネジメントソリューションズが回答します。
Q: 成績はトップですが、チームを組ませると周囲への態度が厳しいメンバーがいます。優秀なので頼りたいのですが、どうやって仕事をアサインしたらいいか分かりません。
A: 可能であれば1人で進められる仕事にアサインする。マネジメント職に配置したい場合は「チーム全体で成果を出すことが役割だ」と伝えて理解してもらう。
優秀であるがゆえに、自分よりも優秀だと感じないメンバーに対して厳しい態度を取る人はよくいます。これは時折問題となりますよね。
対処法の一つとしてまず挙げられるのは、シンプルに1人でできる仕事に集中させることです。このタイプは、自分一人で業務を進められた方がストレスを感じずにいられることが多いです。周囲や本人にとっても、できる限り単独で進められるタスクにアサインする方が低コストだと考えられます。
ただ、どんな仕事でも必ず報連相をすべき関係者が少なからずいます。それでもコミュニケーションに問題が出てくるようであれば、本人のこだわり(何を大事にしているのかなど)を引き出したうえで、周囲や組織への影響を認識してもらうとよいでしょう。
一方で、優秀な人材であるため、マネジメント職に配置したいという場合は別の対応が必要です。この場合は、ただ単に成果を出せばよいのではなく、「メンバーを通じて成果を上げることが役割である」という考え方をあらためて理解してもらう必要があります。
つまり、成果が出たとしても、その成果が個人の功績だけである場合は評価しないということです。協力してチーム全体で成果を上げる、というルールがある前提のもとで仕事をしてもらいましょう。このタイプは合理的であり、目的志向が強い傾向があるため、他者との協力意義を理解しにくいことがあります。従って「相手の気持ち」といった情緒的な面で話すよりも、評価の基準に合わないとして指摘するアプローチの方が効果的でしょう。
もし、このメンバーが本当に優秀であれば、この前提を受け入れ、自身のアプローチや仕事の進め方を変更して成果を出す方法を考えるでしょう。
話を聞いた人:荒金 泰史(あらがね・やすし)
リクルートマネジメントソリューションズ HRM統括部HRMサービス開発部INSIDESエンタープライズグループ マネジャー/主任研究員
入社以来、アセスメントサービスの開発・営業に従事し、企業の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供/実証研究を重ねる。上司と部下の1on1、入社者の早期離職、メンタルヘルス予防、エンゲージメント向上、組織開発に詳しい。現場マネジャーに部下との関わり方をアドバイスするHRテクノロジーサービス『INSIDES』の開発責任者を務める。
書籍:『人事・経営陣に知ってほしいエンゲージメントの “真” 常識』(翔泳社)
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