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スマホで撮れるのに、なぜ「チェキ」は人気なのか いまでも“論争”が起きる商品群過去最高の売り上げ(2/5 ページ)

まもなく発売25周年を迎える富士フイルムの「チェキ」シリーズ。世界的に需要が高まっており、2022年は過去最高の売上高を記録した。人気の秘密は……。

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「写ルンです」と「プリクラ」がヒントに

 チェキの発売は、1998年にさかのぼる。誕生の背景には「写ルンです」と「プリクラ」の存在があると高井氏は明かした。


1986年に発売し、ブームとなった「写ルンです」。カバンに入れて持ち歩きやすいサイズ感だ(筆者撮影)

 「1986年に発売した『写ルンです』は、簡単に操作できるシンプルなインスタントカメラで持ち歩きやすい軽さもあり、90年代に爆発的にヒットしました。そして同時期にブームとなった『プリクラ』は、その場でイベント的に楽しめる“即時エンタメ”の要素がウケて、ヒットにつながりました。

 この2つの特徴を掛け合わせ、簡単・シンプル・ポータブル・即時エンタメの要素を持つ製品をつくろうと考え、チェキが誕生しました」


1998年に発売された初代チェキ「instax mini 10」(富士フイルム提供)

 すると、狙いどおり若年層の女性に大ヒット。2000年ごろに最初のブームが到来し、5年目で販売台数100万台を達成した。


2000年代半ばから低迷期が訪れ、12年以降は需要が復活。18年に1000万台を超えた(富士フイルム提供)

 しかし、99年に登場したカメラ付き携帯と00年代から普及し始めたデジタルカメラの影響により、需要が下がり始める。00年代のチェキの売り上げグラフは山を描き、ブームの後に低迷期が訪れた。

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