家事・育児は「女性がすべき」、50代以上男性の3割が回答 20〜40代は?
家庭内での家事や育児はどのように分担されているのか。ネクストレベル(神奈川県横浜市)が運営する「縁結び大学」が調査を実施した。
昨今、女性の社会進出が進み、家事や育児を分担して行う家庭も増えてきている。実際、家庭内で家事や育児はどのように分担されているのか。婚活サービスなどを展開するネクストレベル(横浜市)の調査では、依然として女性に家事負担が偏っている傾向が分かった。
家事・育児は誰がすべき?
家事や育児に関する男女の考えとして最も多かったのは「家事や育児は夫婦で相談して分担するべき」で、男性は54.4%、女性は64.1%だった。
男性は2位と3位が僅差となり「男女で半分ずつ分担」が22.8%、「女性がやるべき」が20.8%。女性は2位と3位の順位が男性と逆で「女性がやるべき」が23.9%、「男女で半分ずつ分担」が10.0%という結果に。
回答者からは「得意不得意、好き嫌いもあるから、相談してお互いに納得した形で行うべき」(40代男性/沖縄)、「夫婦共働きが基本の世の中。子どもの有無や、夫婦の仕事の帰宅時間なども影響するかもしれないが、基本的には誰がこれをやるべき、というのはもはやないと思う」(30代男性/静岡)といった声が寄せられた。
家事・育児は「女性がすべき」と考える人の割合は?
一方で、年代と性別ごとに集計してみると、年代の高い男性ほど「家事や育児は女性がすべき」と考える人が多い傾向が見られた。
現在のパートナーとの家事・育児の分担について、男性は「とても満足」「まあ満足」を合計すると73.6%となり、おおむね満足であることが分かった。一方、女性の「とても満足」「まあ満足」の合計は54.3%で、男性より19.3ポイント下回った。女性の3人に1人は家事・育児の分担に不満を抱えている様子がうかがえる。
仕事がない休日に家事・育児にかかる時間を男女で比較すると、男性が平均3.1時間、女性は5.1時間となり、女性の方が約1.6倍長いことが明らかとなった。また、仕事をしている女性の休日の家事・育児時間は約5.0時間で、仕事の有無による大きな差は見られなかった。
担当している家事の種類について、男性の1位は「ゴミ出し」で67.9%。以下「皿洗いや食事の片付け」「風呂掃除」と続いた。女性の1位は「調理」で95.0%を占めた。2位以下は「献立を決める」「食材を買いだす」と続き、食事にまつわることが上位となった。
調査は9月22日〜10月9日にインターネットで実施。結婚経験のある男女395人(男性194人・女性201人)から回答を得た。
関連記事
- 女性社員が茶くみや菓子配り 「ジェンダー格差」の背景にひそむ日本社会の「同調圧力」とは?
女性社員にのみ朝晩の掃除をさせる。飲み会で上司の空いたグラスに気付かないと「女子力がない」と評価される――。2020年代の日本に存在する、職場のジェンダー格差のほんの一例だ。性別による仕事の押し付け、不当な評価。誰もが「おかしい」と感じているのに状況が一向に改善されないのは、一体なぜなのか。背景を探ると、日本社会に特有の「同調圧力」の正体が浮かび上がる。 - 「週休3日」の前に……「消えている有給」こそ問題視すべき理由
政府は6月に発表した骨太方針で「選択的週休3日制度の普及に取り組む」と発表した。週休3日制の導入を表明する企業も出てきている。しかし、週休3日制は、本当に望ましい休み方だと言えるのか。 - 退職希望者は引き留めるな 「慰留」がもたらす3つの損失
退職の意思を会社に伝えたのに、人手不足を理由に退職届の受け取りを拒否されたケースなどが増えている。退職の意志が強い社員を無理に引き留めることは、会社にとって大きなデメリットを伴うと筆者は指摘する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.