完成度の高さにヤマザキ社員も驚いた! 「北海道チーズ蒸しケーキ」公式ファンブックが想定以上に好調なワケ(3/3 ページ)
山崎製パンのロングセラー商品「北海道チーズ蒸しケーキ」とコラボしたファンブックが、想定以上の反響を呼んでいる。付録である本物そっくりのぬいぐるみが大きな特徴だ。コラボの背景や狙いとは?
ロングセラー商品のグッズ化に取り組む狙い
山崎製パンは、若年層やライトユーザー層の商品認知度・ブランド力向上を目的として、ロングセラー商品のグッズ化に取り組んでいる。グッズはSNSなどでの反響も大ききく、商品に親しんでもらえる効果が見込めるからだ。
最近の事例だと、21年6月に小学館から発売された『幼稚園』の付録「まてまて!パントラック」も、大きな反響を呼んだという。この付録は、山崎製パンの本物そっくりなトラックに、ヤマザキパンのミニチュアを並べて積み込むというものだ。
また、自社SNSで定期的に実施しているキャンペーン用にロングセラー製品のグッズを制作している。23年は、「ロイヤルブレッド」「まるごとソーセージ」などのアクリルキーホルダーや、「ランチパック」の保冷剤が好評だった。
北海道チーズ蒸しケーキのぬいぐるみについて、同社は監修のみを実施した。宝島社から送られてきた初回サンプルの完成度が高かったので、要望したのは商品の特徴である「北海道マーク」のサイズ感と位置を微調整してもらうことだったという。また、製品のイメージと合っているかを判断するため、デザイン、サイズ、感触などを多くの関係者に確かめてもらった。広報担当者は「見た瞬間、手に取った瞬間に皆一様に驚いていました」と振り返る。
宝島社の原川氏はファンブック制作について「最初のサンプルを見た瞬間に、皆が『おおお!』と驚き『面白い!』と言っていた」と話す。皆が笑顔になり、その感覚が多くの人と共有できていること、おなじみの商品がぬいぐるみとして登場するインパクトがヒットの背景ではないかと語った。
「今回、幅広い年齢層の方から支持されていると感じています。『学生時代にいつも食べていた!』というコメントもたくさん拝見し、かわいいに加え、懐かしいと思われる方の支持も大きいかなと思いました」(原川氏)
宝島社の公式Webサイトでは、ファンブックについて「【重版予約受付中】2月上旬入荷予定」と記されている(11月27日午後6時時点)。販売数をどこまで伸ばすのだろうか。
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