オフィス回帰で失われる? テレワークのメリットTOP3:1000人に聞いた
オフィス回帰によって、テレワークで得られていたメリットはどうなるのか。テレワーク・リモートワーク総合研究所(東京都港区)が、テレワーク経験者が感じるメリット・デメリットについて調査した。
コロナ禍に広まったテレワーク。5類移行をきっかけに、出社回帰が鮮明となっており、日本生産性本部が8月に発表した、働く人のテレワーク実施率は15.5%とコロナ禍以降で最低を記録している。
オフィス回帰によって、テレワークで得られていたメリットはどうなるのか。テレワーク・リモートワーク総合研究所(東京都港区)が、テレワーク経験者が感じるメリット・デメリットについて調査した。
テレワークのメリットは?
テレワークのメリットについては「通勤でのストレスがなくなった」が1位となった。男性は66.9%、女性は72.7%に上った。勤務場所が柔軟になることで、通勤にかかる時間短縮や満員電車での通勤ストレスから解放され、より快適な状況で仕事ができるようになったことがうかがえる。
2位は「プライベート時間が充実した」、3位は「人間関係のストレスがなくなった」が続いた。個々のライフスタイルに合わせた働き方が可能になったことで、従業員のワークライフバランスが向上している様子がうかがえる。
テレワークのデメリットは?
一方で、デメリットとして最も多かったのは「仕事とプライベートの区別ができない」だった(男性42.3%、女性43.1%)。次に「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った」が続いた。「光熱費などの自己負担が増加してしまった」といった回答もあった。
同研究所は「人口減少社会によって、代わりの働き手を獲得する難易度が高まる今、従業員が長く働き続けられる環境を用意することが、継続的な会社の事業成長につながる」と指摘している。
調査は11月10〜13日にインターネットで実施し、全国の20〜65歳のテレワーク(リモートワーク)を経験したことがある働く男女1044人から回答を得た。
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